JPEA、太陽光発電のセカンダリー取引を想定した「評価ガイド」を策定
2018/07/17
太陽光発電を始めとする再エネの「主力電源化」へ向け、JPEAが新たに「太陽光発電事業の評価ガイド」を策定した。本ガイドにより発電所の運用状態が明らかになるというが、その狙いとは?
再エネの主力電源化を後押しする
新たな評価ガイド
2012年のFIT制度創設当初、急激に増加した再生可能エネルギーの発電事業者。しかし、投資などを目的に新規参入した発電所のなかには、専門知識が不足したまま事業を始めていたケースもあり、安全性や発電能力の維持にかかる十分な対策が取られていないことが課題となっていた。
そこで、2017年4月に改正FITが施行され、新たな認定制度がスタート。これにより、法整備とともに適正な事業運営を促されてきたが、太陽光発電が主力電源になるには、さらなる長期安定電源へと転換していく必要性がある。
この状況を踏まえ、太陽光発電協会(JPEA)は2018年6月29日、「太陽光発電事業の評価ガイド」を公開した。
3つの項目を軸として
売買等の評価基準に
本ガイドは、評価結果を参考に発電事業者が健全な運用を行うことに加え、今後拡大が想定されるセカンダリー取引(設備売買など)の活性化を図るために策定されたものだ。評価項目は主に「権原・手続き」「土木・構造」「発電設備」の3つに分かれている。
評価手順としてはまず、対象発電所の事業(設備)IDや所在地の確認を行う。続いて、目的に応じた評価項目が選択され、必要な書類を準備。その書類と併せて現地調査などが入り、一次評価・二次評価が実施される。その後、評価結果がまとめられ、報告書が作成されるという流れだ。
なお、この時点で修繕・補修が必要な箇所があれば、早期に依頼者との協議が行われ、売却や購入、保守点検、修繕等を判断することができる。
本ガイドの全文については、JPEAの公式ホームページで公開。JPEAは今後のさらなる普及へ向け、セミナーや研修等を企画・実施していく考えだ。