雑草対策の切り札「防草シート」の性能を支える施工品質へのこだわりとは?
2020/06/25
太陽光発電所の雑草問題解決の切り札として、近年注目度を高めている「防草シート」。雑草対策に苦労してきたベテランオーナーほど、その魅力を実感しているようだ。ただし、防草シートの性能は、敷き方で大きく変わってくる。ポイントはどこにあるのか──防草シート敷設の現場を訪ねた。
防草シートのパイオニア、
白崎コーポレーションの
施工現場を訪ねて
訪れたのは、茨城県神栖市にある49.5kWの典型的な低圧太陽光発電所。2018年3月に運転を開始した稼働3年目となる発電設備だ。
これまで、この発電所で行われてきた雑草対策は、刈払機による「草刈り」だった。しかし、「草刈りは定期的に行わなければならないから面倒だし、常に草のない状態を維持できるわけではないので近隣の目も気になっていた」と同発電所オーナー。
「10年先、15年先のことまで考えると、草刈りのコストもばかにできない。実際に金額を比較すると、防草シートを敷いてしまったほうが費用対効果が高い」と考え、防草シートの敷設に踏み切ったという。
選ばれたのは、白崎コーポレーションの太陽光発電施設用防草シート「ウィードシールド」だ。同社は、防草シートの研究開発・販売施工に20年以上の実績をもち、公共事業向けトップクラスのシェアを誇る日本における防草シートのパイオニア。他社に先駆けて、自ら太陽光発電施設を所有し、実証を重ねながら、太陽光発電所向けのシートを事業化したことでも知られている。
同社の防草シートは、製品の性能はもちろん、施工品質の面でも評価が高い。今回の発電所オーナーも、「じつは、ここは白崎コーポレーションに頼んだ2ヵ所目の防草シートなのだが、1ヵ所目を施工後に確認したところ、期待以上の見栄え・状態だったので感銘を受け、また依頼することにした」とのこと。施工品質には、絶大な信頼が寄せられている。
(左)施工前/(右)施工後
シートの重ねやピン穴など、
細部の処理が
長期信頼性を左右する
施工は、草刈りの後、シートを敷き込むことから始まった。幅1m(もしくは2m)・長さ25mの太陽光発電施設用防草シート「ウィードシールド」を、太陽光の架台に沿って丁寧に伸ばしていく。
シートとシートのつなぎ目には約10cmの“重ね”が設けられ、隙間から地面に光が入り込むことを防ぐ。
防草シート敷き込みの様子
シートに切れ目を入れ、架台の基礎に合わせる
(左)シートとシートを10cm重ねる/(右)接着剤でシートの隙間をコーキング
さらに、その隙間にシリコーン系の接着剤を塗り込み、完全につなぎ目を塞ぐ。こうすることで、シートと地面の間に風が入り込むことを防ぎ、シートの浮きやバタつきの原因を完全にシャットアウトしてしまうのだ。
シートは、専用のピンで地面に固定される。ピンの種類や長さ、本数は、地面の硬さや土地の形状など、発電所それぞれの状況に合わせて選ばれる。白崎コーポレーションでは、基本的には、事前の現場調査をもとにピン選びを行っている。
発電所オーナーの希望で、地元工務店等に施工をゆだねる場合にも、事前に数種類のピンを送り、実際に敷設予定地に打って確かめてもらってから決めているという。
(左)事前調査で厳選した最適なピンを使用/(右)ピンの上からピンシールを貼る
ピンを打ち込んだ後は、その上から、ピンの頭を覆うようにピンシールが貼られる。これをしないと、ピン穴の小さな隙間からも、雑草が生えてきてしまうのだという。等間隔で1本1本ピンを打ち、そのすべてに1枚1枚ピンシールを貼っていく。気の遠くなりそうな作業だが、この一手間が防草シートの長期信頼性を左右するのだという。
独自のアイデアで、
高い施工品質と
優れた施工性を両立
白崎コーポレーションでは、これらの工程を確実かつ容易に行えるよう、独自の工夫を取り入れている。その一つが「印加工」だ。シート全面、縦横50cmごとに、ピンを打つ目印となるマークがつけられている。
このマークのおかげで、いちいち巻き尺で測らなくても、ピンを打つ場所を決めることが可能となった。作業者の手間が省かれるだけでなく、施工コストの削減にも直結するアイデアだ。
(左)50cmごとに記されたピン位置の目安「印加工」/(右)ピンシールは10cmごとに切り離せる
ピンシールは、一見ただの長いテープのようだが、10cmごとに切られているので、剥がしてそのまま使うことができる。わざわざハサミを使わなくても、初めから最適なサイズになっているので、やはり施工性アップに大きく貢献する。これもまた、白崎コーポレーションが他社に先駆けて施した独自の工夫だ。
その他、架台の支柱部分の処理など、細部にわたっての徹底したこだわりをみることができる。ていねいな施工を重視する白崎コーポレーションの防草シートは、結果的に作業工程が多くなるが、施工性を高める工夫が随所に取り入れられているので施工費が割高になることはない。長期にわたる防草性能とコストバランスを追求しなければならない低圧太陽光発電所のオーナーにとっては、嬉しいところだろう。
支柱にはシートを立ち上げテーピング、シートの切れ目はテープで補強
先々まで安心だから、
発電所オーナーに
自信をもって提案できる
この日、現地で作業をおこなったのは神栖市に本社をもつEPC、タキマテック。白崎コーポレーションのパートナー企業として、今年4月に初めて「ウィードシールド」の敷設工事を行い、今回が3ヵ所目の案件となる。
タキマテックは茨城・千葉を中心に事業展開を図る、地元太陽光発電業界の雄。創業13年目となる同社は、これまで様々な雑草対策に取り組み、防草シートに関しても約70ヵ所の施工実績をもつ。しかし、白崎コーポレーションの防草シートと施工品質へのこだわりは、他社とは明らかに一線を画すものだという。
同社常務取締役の栗山康夫氏は話す。「白崎コーポレーションの実績は、日本各地の公共事業で実証されていますし、太陽光発電所向けの防草シートが用意されているのも心強い。施工品質には極めて高いものが要求され、他社の防草シートでは必要とされてこなかった場所へのコーキングなど手間もかかりますが、仕上がりはぜんぜん違います。ていねいな施工指導をしていただいたので、戸惑うことはありませんでした」。
防草シートの敷設を手掛けたタキマテック常務取締役の栗山康夫氏
今後は、白崎コーポレーションの依頼を受けて、防草シートの敷設工事を請け負うだけでなく、自社の顧客にも、積極的に白崎コーポレーションの防草シートを勧めていきたいという。
「我々も他社の防草シートにおいて、せっかく敷いたのに隙間から雑草が生えてきてしまったり、強風でめくられたり、シート自体が劣化してボロボロになってしまうなどの事例を経験してきましたから、白崎コーポレーションのこだわりには大いに共感できました。数年後の状態まで考えれば、オーナー様のメリットは明らかです」。
さらに、「白崎コーポレーションの防草シートには、メンテナンスとセットになった10年保証をつけることもできるので、オーナー様に先々の不安を与えることがありません。支払いについては、リースやクレジットなどの分割払いを選ぶことも可能なので、どんなお客様にも自信をもって提案することができます」と語る。
現地で施工管理をする白崎コーポーレーションの太陽光O&M特販営業部の鎌田弘章氏(左)とタキマテック常務取締役の栗山康夫氏
日本にはまだ、防草シートの品質に関する客観的な指標がない。施工についても基準がなく、とくに低圧太陽光発電所においては手探りの状態が続いている。一方で、低圧太陽光発電所への社会の目は厳しさを増しており、雑草対策は喫緊の課題ともなっている。
こうした状況にあって、製品性能はもちろん、施工品質やメンテナンス付き長期保証、支払い方法まで考え抜かれた白崎コーポレーションに好評価が集まるのは頷ける。同社の防草シートが、太陽光発電所における雑草対策のスタンダードになる日も、そう遠くはなさそうだ。
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取材・文:廣町公則
撮影:松尾夏樹(大川直人写真事務所)
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