太陽光の不適切案件、対策強化へ。柵塀の現場確認やFIT設備のマップ化を促す

経済産業省は、FIT発電所の柵塀・標識の確認を強化する方針だ。地方自治体向けには、認定情報や土砂災害計画区域などを表示できるマップを提供し、不適切な案件の洗い出しに力を入れる。背景には、再生可能エネルギー発電所の事業規律の確保や地域との共生といった課題がある。

柵塀・標識の設置確認強化へ
増える不適切案件にテコ入れ

固定価格買取(FIT)制度で運用中の太陽光発電所において、柵塀や標識の設置確認が強化される方針だ。

経済産業省は、2018年から柵塀や標識の設置について注意喚起などを行い、必要に応じた指導や現場確認を行ってきた。しかし、2020年度の指導件数は757件と、前年度の約4倍となった。柵塀・標識の設置が不適切な案件は増加傾向にあるという。

そこで、指導や現場確認を行う担当人員を増やすとともに、案件の状況によっては経済産業局の保安監督部と連携して対応する方向とした。担当人員が足りない場合は外部委託も活用し、確認を強化する見通しだ。

FIT認定情報などをマップ化
自治体による不適切案件の改善に

今年7月に静岡県熱海市で発生した盛土による土砂災害を受け、全国の自治体では盛土の総点検を行っている。中には、合わせて太陽光発電設備の点検を実施している自治体もある。

一方で、現在のフローでは、FIT制度で運用中の発電所に法令違反があると、自治体が経産省に情報提供することになっている。今回の点検によって新たな法令違反が発覚する可能性もあり、自治体による適切な対処が今まで以上に求められている。

そのため、経産省は自治体向けに、稼働済みのFIT案件の位置を示したマップを作成する見通しを示した。また、マップには土砂災害警戒区域などの情報も重ねて表示できるようにし、不適切な案件の改善に役立てる考えだ。

DATA

再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(第35回)・再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会(第13回)合同会議


文:山下幸恵(office SOTO)

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