電力自由化から1年、250万世帯が電力会社を切替

地域間格差の解消を急げ!

2016年12月12日現在、電力販売を行うことのできる「小売電気事業者」として、全国372社が登録されている(大口需要家のみを対象とし、一般家庭向けの電力販売を行っていない会社も含む)。2015年8月に小売電気事業者の登録が始まって以降、石油・ガス・通信・放送・鉄道・不動産など様々な業種からの参入が相次いだ。

このうち、東京都に本社がある事業者は全体の4割にあたる145社。そして大阪府が29社、福岡県と北海道が18社、千葉県が14社、埼玉県が13社と続いている。一方で、新潟県、福井県、高知県には1社もない。

スイッチング件数の多いエリアには小売電気事業者が多く、スイッチング件数の少ないエリアには小売電気事業者も少ないことは明らかだ(表2)。また、全国規模で電力販売を行う首都圏の大手新電力会社であっても、もともと電気料金の安かった地域には営業展開していないケースが多い。このように、スイッチング件数には地域間格差が甚だしく、住む地域によって選べる電力会社の数も大きく異なっている。

EU 28ヶ国平均に匹敵!
初年度上々の滑り出し

とはいえ、電力小売全面自由化後1年にして、全国のスイッチング率が5%に迫ろうとしていることは、十分に評価されなければならない。しかも、この数字は、前述の通り着実に伸び続けているのだ。

この5%というスイッチング率は、電力自由化先進国であるヨーロッパ諸国の近年の平均値(EU 28ヶ国平均)に匹敵する(表3)。もちろんトータルでは、イギリス( 68%)、ポルトガル( 46%)、ベルギー( 46%)など累積スイッチング率の高い国々には及ばない(表4)。しかし、自由化して間もないことや、勢いが衰えていないことを考えれば、この先が楽しみな数字だということができるだろう。


取材・文/廣町公則
※『SOLAR JOURNAL vol.20』より転載

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