2019年度のFIT調達価格は14円/kWh! 前年度から2割超の大幅減額に!
2019/01/11
経済産業省は、2019年度の再生可能エネルギーの調達価格について、1月9日の調達価格等算定委員会で方向性をまとめた。10kW以上500kW未満の太陽光発電は、前年度よりも2割以上安い14円/kWhとなっている。
2MW以上の大型案件の
最低落札価格より安く
1月9日、経済産業省の第44回 調達価格等算定委員会が開催され、2019年度の調達価格などの方向性が示された。
10kW以上500kW未満の太陽光発電については、14円/kWhとされた。2018年度が18円/kWhだったため、2割以上の大幅な減額となる。
平成31年度(2019年度)以降の調達価格及び調達期間についての委員長案、太陽光発電(10kW以上500kW未満)(出展:経済産業省)
先日発表された、2MW以上の案件を対象とした第3回入札では、最低落札価格が14.25円だった。2019年度の10kW以上500kW未満の案件は、それよりも安い価格となる。
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大幅な減額の理由として、経産省は「増加する再エネ賦課金による国民負担の低減」や、「システム費用が世界と比べるとまだ高い」こと、「既に10円/kWh未満で事業を行っている事業者が存在している」ことなどを挙げている。
市場の競争原理に基づくコストダウンは、ユーザーベネフィットに資すると同時に、市場の活性化にもつながるだろう。しかし政府主導による性急なコストダウンは、発電事業者の撤退などによって、再生可能エネルギーの普及にブレーキが掛かってしまうおそれがある。また、低品質部材の使用や、手抜き工事、O&M未実施などの危険性もはらむ。
なお、500kW以上の太陽光発電については、入札制度によって調達価格が決定される。これまでは2MW(2,000kW)以上が入札の対象だったが、対象範囲を拡大する。