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電力ビジネスだけではない!? 地域課題を解決する連携の輪(前編)

協議会のコンセプトに同意する企業や団体からの反響がじわじわと広がっている『地域活性エネルギーリンク協議会』。今回は、中でも特徴的な動き、特徴的なリンクについて解説。エネルギージャーナリストの北村和也氏が、地域電力の本質を解くコラム第9回(前編)。

参加会員のバリエーションが生む、
多様なリンク

毎回、紹介している地域内と地域間のリンク(連携)の図が下である。地域活性エネルギーリンク協議会では、この大きく分けた2つのリンクを育むことをサポートしていく。図は基本コンセプトであり、実際の地域でのリンクはもっと複雑になる。


図:地域活性エネルギーリンク協議会がサポートする2つのリンク(連携)の実現

その理由は、協議会の会員構成を見てもらうとよくわかる。会員に出入りがあるが、このコラムを執筆している8月現在の会員カテゴリー別の構成は、次のようになる。

【地域活性エネルギーリンク協議会の構成】

・地域、自治体新電力 14団体
・地域発電事業者    6団体
・自治体、学術会員   7団体
・サポート会員     9団体

簡略化された地域内のリンクの図では、自治体、地域発電事業者、地域新電力が連携し、電力(エネルギー)やお金が循環するのが基本スキームである。しかし、協議会の活動は、構成する学術会員やサポート会員とのコラボによって、すでに面白い効果を生み、広がりを持ち始めている。



電力ビジネスだけに
収まらない連携

これまでのコラムでも一部取り上げてきたように、協議会のサポートは電気の取引だけではない。

例えば、全国で事業を行うサポート会員による地域サービスやまちづくりなどのお手伝いが、すでに一部の地域では始まっている。地域で抱える課題を、協議会内のメンバーの連携で解決していこうというのである。

具体的なお話をしよう。協議会に参加する東北地方のある自治体と地域の新電力、それにサポート会員のある企業が今進めているのは、エネルギーとは別の教育などの分野である。

この地域の課題の1つは、学習の機会である。大きな都市では、学校以外に勉強の場を得るチャンスは山ほどある。塾に通うことは日常であり、塾間の生徒獲得競争も熾烈である。ところが、場所によっては塾を探すのも大変という地方も珍しくない。教育環境の差は、学力の差にも結び付く。そこで、塾そのものや講師の不足を、学習ソフトでカバーしようと、今、その地域で検討が進められている。



また、現実的、かつユニーク取り組みが、外国人労働者への対応として始まっている。地方でも、人手不足を補うために海外からの労働者に頼るのは珍しくない。ところが、そこには必ずといってよいほど言葉の問題が発生する。仕事場では何とかコミュニケーションが取れても、病院で診察を受けるとき、また災害などの緊急時を考えるとお手上げだと、行政の現場からSOSが発信されていた。

こちらでは、協議会に参加するサポート企業が開発した翻訳ソフトが十分役に立つことが分かった。縫製工場のベトナムからの働き手に対してソフトを試す場面に私も同席したが、その性能に舌を巻いた。すでに導入が決まっている。

ともに、ITの力を使って地域の課題をサポートする可能性が見えてきた。

~続く~

プロフィール

エネルギージャーナリスト
日本再生可能エネルギー総合研究所(JRRI)代表

北村和也

エネルギーの存在意義/平等性/平和性という3つのエネルギー理念に基づき、再エネ技術、制度やデータなど最新情報の収集や評価などを行う。
日本再生可能エネルギー総合研究所公式ホームページ

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