編集部からのお知らせ

国内初! ハイブリッド「地産地消エネルギーシステム」で100%面的利用

ESG経営に力を入れるリソルホールディングスが、4月1日から「地産地消エネルギーシステム」を稼働した。同グループの千葉県のゴルフ場で、太陽光や熱エネルギーを“面的”に利用する。東京電力グループとのタッグで、高効率のエネルギーマネジメントを目指す。

太陽光や熱エネルギーを地産地消
面的マネジメントは東光高岳

リソルグループの「リソル生命の森株式会社」と「リソル再生エネルギー株式会社」は、東京電力エナジーパートナー株式会社、東京電力パワーグリッド株式会社と、太陽光発電による「地産地消エネルギーシステム」を稼働した。

4月1日から、自営線と自己託送のハイブリッドによって、太陽光の発電量全量を地産地消する。国内初の取組だ。



4社は、低炭素促進機構の「郊外型スマートコミュニティ構築事業」に採択されており、2017年7月から、千葉県長生郡長柄町で事業化可能性調査をしていた。

舞台は、4月1日にリニューアルオープンした「Sport & Do Resort リソルの森(旧リソル生命の森)」だ。この主要施設であるメディカルトレーニングセンターとゴルフ場クラブハウスで使用する電力の30%超をこのシステムでまかなう。

今回のシステムがこれまでと異なるのは、エネルギーを“面的”に利用する点だ。建物の設備をそれぞれ制御するのではなく、エリア全体でまとめ、群として扱う。個別ではなく“面”でのコントロールには高い技術が求められる。

エネルギーマネジメントシステムは、アズビル株式会社との協業など数々の実績のある株式会社東光高岳が担う。

※事業全体のイメージ(当初計画をもとに稼働予定の設備とイメージを展開したもの。一部現状と異なる場合があります。)(出典:リソルグループ)

再エネによる事業運営に力
2020年度の100%達成は目前

太陽光発電だけでなく、熱を利用する点も、このシステムのユニークなポイントだといえる。

分散型エネルギー源として、1,200kWの太陽光発電設備と蓄熱型エコキュート、そして蓄電池を組み合わせる。これらの発電側までを自営線で、供給先であるゴルフ場へは自己託送で送電する。これによって、CO2排出量や光熱費の削減が可能となるという。

4月の稼働後は、まず需給のバランスをみながら、エネルギーマネジメントの精度を高めていく。高効率の“面的”なエネルギーマネジメントに、各所から注目が集まっている。

リソルグループはESG(環境・社会・ガバナンス)経営に力を入れており、2020年には同グループにおける再生可能エネルギー使用率を100%とする目標を掲げた。

2019年度の福島石川カントリークラブ太陽光の発電開始によって、同使用率は 90%強となる見込みで、目標達成は目前に迫っている。


DATA

リソルホールディングス株式会社プレスリリース「日本初の「地産地消エネルギーシステム」4月1日より稼働」


文/山下幸恵(office SOTO)

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【第7次エネルギー基本計画の原案公表】40年度に太陽光は22~29%程度、風力は4~8%程度...
  2. 【経済産業省】FIT案件への制御が増加し、FIP案件への制御が大幅に減少の見通し...
  3. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  4. 太陽光による“地域再生”成功の秘訣とは?JPEAソーラーウィーク大賞、受賞者が語る【後編】...
  5. 【実証実験】横浜市が次世代型太陽電池の実証実験を開始‼
  6. 地域の合意形成を伴走支援 再エネ導入の新たなモデルに ~ 宮城県 再生可能エネルギー地域共生促進税条例を施行 ~...
  7. 太陽光による“地域再生”成功の秘訣とは? JPEAソーラーウィーク大賞、受賞者が語る【前編】...
  8. 第7次エネルギー基本計画、年内に骨子案を固める 脱炭素電源の構成比率が焦点に...
  9. 太陽光発電のプロ集団・エコ革 「ANDPAD」で顧客満足度をアップ!
  10. 【参加受付中!】2025年1月29日(水)「第32回PVビジネスセミナー」
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.51 | ¥0
2024/10/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ