製品・サービス

住宅用蓄電池に求められるものとは? 販売・施工の現場が選んだ最適解

新たなフェーズに突入した住宅用蓄電池市場。いま、販売・施工の現場では、どんな製品が求められているのか? 斯界のパイオニア、日本住宅総合開発の取締役副社長 堀江隼矢氏に聞いた。

蓄電池は太陽光パネルと
同時導入する時代に

電気料金の高止まりと、さらなる高騰が懸念されるなか、一般住宅への蓄電池の普及が進んでいる。太陽光発電設備の導入目的が、売電から自家消費に完全移行し、蓄電池は自家消費率を高めるための必需品になろうとしている。とはいえ、蓄電池導入の前提となる太陽光発電設備の設置率は、新築住宅でこそ高いものの、既築住宅ではまだまだ低いのが現状だ。日本の脱炭素化に向けては、既築住宅への太陽光・蓄電池の導入拡大を疎かにしてはならない。

日本住宅総合開発は、早くからこの問題に取り組んできた住宅用エネルギー・ソリューションのパイオニアだ。名古屋を拠点に、北海道から九州まで、日本各地の既築住宅に向けて、太陽光・蓄電池の販売・施工を行なっている。同社取締役副社長の堀江隼矢氏は言う。
「既築住宅においても蓄電池への関心は高く、いまや特別なものではなくなっています。太陽光パネルを設置するご家庭の多くが、同時に蓄電池を入れることも考えており、弊社のお客様においても、太陽光パネルだけでなく、蓄電池もセットにして導入されるケースがすでに主流となっています」(堀江氏)。

蓄電池選びのポイントは
容量と価格だけではない

いま、販売・施工の現場では、どんな住宅用蓄電池が求められているのか?
「初めて蓄電池を設置するご家庭がほとんどですから、何を重視して選ぶべきかわからないという方が多いようです。もちろん、蓄電容量と価格については、皆さん気にされており、それは大前提といえるでしょう。ただ、我々としては、何よりも安全性が重要であると考えています。そして、安全性に裏打ちされた長期信頼性がなければ、お客様にご提案することはできません。また、お客様それぞれのニーズに合ったシステムを構築できるよう柔軟性・拡張性にも留意しています。弊社の営業エリアは日本各地に及ぶので、多様な環境に設置できるものであることも欠かせない要件です」(堀江氏)。

火災原因の瞬時遮断機能など
安全性を重視したシステムを

こうした観点に立って同社が採用し、全国の家庭に提供しているのが、エクソルの住宅用ハイブリッド蓄電システムだ。
「弊社では10年以上前から住宅用蓄電池の販売・施工を手掛けており、これまで様々なメーカーの製品を取り扱ってきました。しかし、現在、お客様にご提供している蓄電システムは、大半がエクソル製となっています。その理由は、第一に安全への配慮が行き届いた製品であるからです。とくに、近年問題となっている電気火災への対策が抜きん出ており、お客様の大切な資産である住まいを危険に晒す心配がありません」(堀江氏)。

堀江氏が高く評価するエクソルのハイブリッド蓄電システムは、ハイブリッドパワーコンディショナと蓄電池がセットになった製品。AFCI(Arc Fault Circuit Interrupter)機能が搭載されており、火災の原因となる直流アーク放電を正確に検出し、0.5秒以内にシャットダウンしてくれるという。また、電力会社が停電を起こしても、5秒以内に自立運転モードに切り替わるなど、安全・安心のための機能が充実している。

 

軽量・コンパクト設計で
豪雪地帯にも設置できる

さらに、パワコン・蓄電池ともに業界トップクラスの軽量コンパクト設計となっており、狭いスペースにも無理なく設置することができる。使用環境温度はマイナス20℃からプラス55℃と幅広く、防水防塵性能も高い(保護等級IP65)。このことは、日本住宅総合開発が同システムを選んだ、もう一つの大きな理由だったという。

20℃~55℃という使用環境温度を実現し、厳しい環境での屋外設置も可能。リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、高い安全性を確保。太陽光発電の過積載分は直流のまま充電するので、売電よりも自家消費を重視した設計を可能にしている。

「このハイブリッド蓄電システムなら、一定条件をクリアすることで屋内/屋外を問わず、安心して導入することができます。対環境性能が優れているというだけでなく、筐体がコンパクトで薄い(パワコン159mm/蓄電池150mm)ということも大きなメリットとなっています。それは、とくに豪雪地帯の住宅に言えることなのですが、積雪のためにシステムを外に置くことができず、屋内に設置しなければならないケースが多いのです。そんなときにも、このシステムなら大きな場所を取りませんから、困ることはありません」(堀江氏)。

顧客の暮らしに寄り添い
エネルギー管理をサポート

同蓄電システムの蓄電容量は5kWhから30kWhまで、5kWh単位で自由に選ぶことができる。家族の人数やライフスタイルの変化に合わせて、後から増設することも容易だ。

加えて、販売・施工店にとっては、導入家庭のエネルギー管理をサポートできるところも魅力だと堀江氏は語る。発電量や蓄電量、運転状況などを、PCやスマートフォンから遠隔監視できるため、万一のトラブルにも迅速な対応が可能となる。顧客との信頼関係を強固なものとしていくうえでも、大いに役立っているという。

 

コロナ禍の課題を解決し
パートナーシップを構築

いまでこそエクソルの製品に厚い信頼を寄せる堀江氏だが、同社と取引を始めたそもそものきっかけは、「コロナ禍により他社からの供給がストップしてしまったこと」にあった。「コロナ禍においても、唯一、安定供給を約束してくれたのが、当時、住宅用蓄電システムの販売を開始したばかりのエクソルさんだったのです。発表されていた製品の機能・性能は、まさに私たちが求めていたものだったので、初めはお試し感覚で採用してみました」と堀江氏。
実際、納期の遅れは、その時から現在に至るまで一切ないということだ。前述の通り、今日では日本住宅総合開発が扱う蓄電システムのほとんどをエクソル製品が占めるなど、両社の信頼関係は揺るぎない。住宅用蓄電システムの普及拡大に向けて、この先、両社のパートナーシップが何を生み出すことになるのか注目していきたい。

 

PROFILE

日本住宅総合開発株式会社
取締役副社長

堀江隼矢氏

問い合わせ

日本住宅総合開発株式会社
愛知県名古屋市中区栄3-18-1 ナディアパークビジネスセンタービル14F
TEL:052-938-5220


取材・文:廣町公則

SOLAR JOURNAL vol.50(2024年夏号)より転載

Sponsored by 日本住宅総合開発株式会社

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【リサーチ】軽量で折り曲げられるペロブスカイトの2040年市場を予測‼
  2. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  3. 銅線ケーブルの盗難を未然に防ぐ、ファーウェイの自立給電無線監視ソリューション...
  4. 2024年も続く世界の太陽光発電の急拡大と見劣りする日本
  5. 【参加受付中!】2024年10月25日(金)「第31回PVビジネスセミナー」
  6. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  7. 住宅用蓄電池に求められるものとは? 販売・施工の現場が選んだ最適解
  8. 専門家に聞いた! 日本に「垂直ソーラー」が必要な理由とは?
  9. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
  10. 「雑草」がエネルギー源に!? 名城大が発電を実演
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.50 | ¥0
2024/07/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ