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【レポート】 ソーラーシェアリング推進連盟が1周年記念シンポジウムを開催!

6月6日、渋谷ロフト9で太陽光を農業と発電でシェアする「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」をテーマにシンポジウムが開催された。経産省・農水省・環境省それぞれの応援スピーチを受けて、「推進連盟設立1周年記念シンポジウム」は大盛況。当日の内容をレポート!

ソーラーシェアリングの
課題や取り組みを語り尽くす!

ソーラーシェアリング推進連盟が6月6日、設立1周年記念シンポジウムを渋谷ロフト9(東京都渋谷区)で開催した。

同連盟は昨年4月、ソーラーシェアリングの発案者として知られる長島彬氏(CHO 技術研究所代表)を最高顧問に迎え、ソーラーシェアリングの普及啓発、政策提言、情報連絡ネットワークの構築などを目的に設立された。

この1年間、ソーラーシェアリングの認知度は高まり、SDGsやRE100といった文脈の中でもその役割が注目されるようになってきた。国内での導入事例の増加や、農水省をはじめとする政府や行政の推進姿勢の明確化、東アジアを中心とした諸外国での導入拡大など、取り巻く環境の変化も追い風となっている。

同シンポジウムは、そうした環境変化の背景を関係省庁の担当者に聞くとともに、ソーラーシェアリング推進連盟による1年間の実績と成果を振り返りつつ、今後の課題や取り組みについても意見を交わす場となった。



この日は、同連盟代表理事の馬上丈司氏の挨拶に続いて、環境省、農林水産省、経済産業省から、それぞれにソーラーシェアリングを応援するスピーチが行われた。その後は事例報告として、わくわくソーラーファーム(広島県東広島市)代表の重家雅文氏、匝瑳ソーラーシェアリング(千葉県匝瑳市)代表の椿茂雄氏が近況を発表した。

後半は、「有機農業とソーラーシェアリング」をテーマに、千葉県の鴨川自然王国を拠点に“半農半歌手”として活動するYae氏とオーガニックフォーラムジャパン会長の徳江倫明氏が対談。両氏に、馬上代表理事、城南信用金庫顧問の吉原毅氏、みんな電力代表取締役の大石英司氏が加わったトークセッションで締めくくられた。

環境省からは
地域内電力消費モデルの推奨

環境省からは、地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室長の相澤寛史氏が登壇した。


環境省 地球温暖化対策事業室長 相澤寛史氏

相澤氏は、地球温暖化を中心とする環境課題は、地域経済の疲弊や少子高齢化・人口減少など経済課題や社会課題と密接に結びついているとして、「環境・経済・社会の統合的向上」の必要性を強調する。

目指すべき持続可能な社会については、「ICT等の化学技術も最大限活用しながら経済成長を続けつつ、環境への負荷を最小限にとどめ、健全な物質・生命の循環を実現し、自然と人間との共生を図り、これらの取り組みを含め“低炭素”をも実現する。このような環境共生型の社会、そして地域の特性、地域資源の性質に応じて、最適な形で地域資源が循環する“地域循環共生圏”こそ、目指すべき姿だ」と述べる。



ソーラーシェアリングは、まさにこれを具現化する取り組みの1つであり、環境省としても積極的に推進していく考えであるという。

環境省では、こうした観点から、FITによる売電を前提としたソーラーシェアリングではなく、ソーラーシェアリング電力を地域内の農林漁業関連施設や公共施設で消費する地域内電力消費モデルを重視する。農林水産省との連携により、地域内電力消費モデルに補助金を出す「再生可能エネルギーシェアリングモデルシステム構築事業」も実施している。

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