編集部からのお知らせ

【東南アジア】ベトナムのPV市場がアツい! 注目の政策は?

この10年でASEANの主要5ヶ国であるインドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナムは 飛躍的な経済成長を遂げた。それに続くように、太陽光発電市場も急拡大しようとしている。 大きなポテンシャルを秘める東南アジア。各国のPV政策とトレンドを見ていこう。今回は、ベトナムをご紹介!

関連記事:【東南アジア】マレーシア 優れた技術力と一般消費のズレを打破する

ベトナムのPVをめぐる慎重な政策と
ユニークな展開に注目が集まる

ベトナム政府は太陽光発電市場を盛り上げるために、慎重な政策を続けてきた。その一例が、2017年
6月に施行されたFIT法だ。この法律により、太陽光発電施設を有する事業者は、買取価格US$0.191/kWh(約9.91円)が20年間保証される。ただし、対象は2019年6月30日までに申請した企業のみであり、それ以降は再度見直しとなる予定だ。

ちなみに同国では、太陽光発電によって生じた電力はすべて国営機関であるベトナム電力総公社に売電しなくてはならない。また、工場や家庭などのルーフトップ型には「ネットメータリング制度」が採用されている。太陽光発電市場が上向きのベトナムだが、かつては東南アジア諸国の中でも再エネ利用については後進国であった。

2014年当時、ベトナム国内の太陽光発電設備は約1万5000件しかなく、総導入量はわずか3600kWだった。そのほとんどが農村地域、山岳地帯、諸島などのオフグリッド案件であった。

 

大規模なPVシステム
ステーションを建設

ベトナムで新しく施行されたFIT法により、多くの事業者が大型プロジェクトの建設を検討している。2017年4月に、インドのモジュールメーカー兼ディベロッパーであるタタソーラー社も、ベトナム国内に発電容量100MW想定の大型発電所の建設を発表した。一方で同国ダクラク省では、300〜500MW規模の太陽光発電設備が建設中だ。

他省でも多くのプロジェクトが始動しており、ベトナムの太陽光発電市場は今後ますます盛り上がることだろう。2025年には、国の電力の7%を再生可能エネルギー(風力発電、バイオマス発電含む)が占め、2030年には10%になると予想される。

 


取材協力/APVIA マレイ・キャメロン

SOLAR JOURNAL vol.24より転載

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【 終了】2024年4月23日(火)「第29回PVビジネスセミナー」~ 市場動向/PPA・蓄電池の最適化モデル ~...
  2. 太陽光発電所 銅線ケーブルの盗難被害が相次ぐ 銅の価格上昇が背景に
  3. 【受付中】5/28火 ケーブル盗難のリアルを知るための「太陽光のリスク管理」セミナー開催...
  4. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  5. 市場運用者・広域機関に聞く、長期脱炭素電源オークションが目指すものとは?...
  6. 東京都の2024年度系統用蓄電池導入事業 特高5件、高圧6件を採択予定
  7. 【2024年太陽光ビジネス】再エネは「長期安定電源」になる! 事業環境の整備に必須のリパワリング...
  8. 経産省、新電力ビジネスの経過措置「部分供給」の見直し案 オフサイトPPAへの影響は?...
  9. 太陽光発電所の盗難被害が急増 外国人グループの犯行か
  10. 【地域共生成功モデル紹介】ゼロカーボンビレッジ創出&市民参加型の取り組み...
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.48 | ¥0
2024/01/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ