世界一高い太陽熱発電所が砂漠のど真ん中に出現!?
2018/03/13
イスラエルがネゲブ砂漠の中心に建設するのは、世界一の高さとなる太陽熱発電所だ。砂漠にそびえたつ発電施設は、イスラエルの再生可能エネルギー転換に欠かせない切り札となりうる。
イスラエルの挑戦
世界一高いタワー式太陽熱発電所
イスラエルがネゲブ砂漠に建設中の太陽熱発電施設(The Ashalim Solar Thermal Power Station)は、高さ240mのタワー式太陽熱発電所を中心とした発電施設である。完成すれば、タワー式太陽熱発電所としては世界一の高さになる予定だ。
BrightSource Energyより
タワーは、BrightSource EnergyやGE, NOY Infrastracture&Energy Investment Fundが出資したMegalim Solar Power (MSP) LTDによって建設されている。タワーの最上部にはボイラーが設置され、3.15㎢の敷地内に敷き詰められた5万台超のヘリオスタットという、太陽に追従して太陽光を反射させて光を一か所に集める装置で太蒸気を発生させ、発電のためのタービンを回す。
イスラエルは2020年までに、再生可能エネルギーによる電力を全体の10%にする目標を掲げている。2014年に建設を開始した発電施設は、その計画の一端を担う重要な役割だという。
MSPに出資したうちの1社であるBrightSource Energyによると、発電出力は121MWで、これは120,000世帯分の電力に相当するという。さらに、二酸化炭素の排出量も年間で110,000トン削減できることが見込まれている。