2020年、リパワリングビジネスが本格化する! オプティマイザで発電量を改善
2020/04/29
FIT激変後の日本市場をどう見ているか。どんな予測をし、どんな戦略を立てているのか。オプティマイザメーカー「アンプトジャパン」日本支社長の近藤茂樹氏に2020年の戦略を聞いた。
リパワリングビジネスが本格化
VPP市場においても大きな役割を果たす
FITの抜本見直しは、太陽光が独り立ちすべき時期が来たのだと、ポジティブにも捉えられます。
入札が不要な250kW以下の高圧発電所は、FIT価格に対して土地価格と系統連系負担金が適正であれば、継続した市場になると思います。しかし、大きな流れとしてはFIT制度からFIP制度へ向かい、太陽光の電力価格は市場に委ねることになるでしょう。これまでのように発電所を作れば売電収入や発電所の売買で儲かる、というビジネスモデルはなくなります。
比較的電気代の高い日本では、屋根上に太陽光を設置する自家消費と、需要地へ電気を送る自己託送システムが普及してくるのではないでしょうか。特にRE100企業は自然エネルギーを求めており、非FIT市場の成立も考えられます。IoT技術を活用した太陽光+蓄電池によるVPP市場の拡大も期待できます。
一方で、数%以上の発電量が改善できる既設案件は多く、弊社のストリングオプティマイザが貢献できるリパワリングビジネスが本格化すると予測しています。
また、FIT見直し後のAC250kW以下の高圧案件に関していえば、蓄電池の価格低下に期待して、例えばパワコン250kWに対して太陽電池パネル750kWでDC側積載率を上げ、昼間の発電を蓄電池に蓄えて夜間に売電するモデルもありえます。AmptオプティマイザはMPPT付DC/DCコンバータであり、蓄電システムには不可欠です。太陽光+蓄電池によるVPPにも重要な役割を担えます。
太陽光が既存電源と競争するために、弊社製品もさらなるコストダウンを目指します。リパワリング市場については、オプティマイザの導入によってどの程度発電量が向上するかを予測するシミュレーションサービスを強化し、事業者の皆様に投資リターンを理解していただけるように努めます。
PROFILE
アンプトジャパン合同会社
日本支社長
近藤茂樹氏
SOLAR JOURNAL vol.32(2020年冬号)より転載