限界はない。この閉塞感は業容拡大のチャンスなのだ
2017/11/01
『JPEA PV OUTLOOK 2050』は、JPEA(太陽光発電協会)が初めて示した2050年への指標。2017年6月に事務局長に就任した増川氏に、これからの日本の太陽光発電事業について伺った。
新しいビジネス
業容拡大のチャンス
今の日本は、化石燃料に依存しきっています。しかも、海外からの輸入に頼っています。将来に向けて、このままで良いわけはないでしょう。
JPEAは今回、はじめて2050年へのビジョンを策定したわけですが、ここには未来への強い決意が込められています。私は、6月に事務局長を拝命したばかりですが、『JPEA PV OUTLOOK 2050』を皆様にご理解いただき、太陽光発電産業のサステナブルな発展に尽力していくことこそ、役割だと思っています。
世界の再生可能エネルギー発電分野の投資は、従来の化石燃料による発電事業の投資を2015年には上回りました。なかでも太陽光発電の導入については、世界的にも加速度的に拡大を続けています。これを後押しているのは、COP21以降の世界の低炭素化・脱炭素化の流れです。日本は、エネルギー自給率の観点からも、環境先進国というプレゼンスを各国に示すという意味からも、世界で最も再エネを必要とする国ではないでしょうか。
現在の閉塞感は、太陽光発電の価値の毀損、技術的限界から生まれたものではありません。先行きの不透明感から生まれたものです。本ビジョンでは、不透明であるからこそ新しいビジネスの絵を描き、業容拡大のチャンスも生まれると捉えています。脱炭素・持続可能社会の実現に向けて、手を携えてまいりましょう。
プロフィール
太陽光発電協会 事務局長
増川武昭氏
取材・文/廣町公則
『SOLAR JOURNAL』vol.22より転載