災害時危険!? 太陽光発電 水没後の感電リスクあり?
2017/12/12
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)と太陽光発電協会、奥地建産株式会社は、水害時における太陽光発電システムの感電リスク等を把握するため、山梨県北杜市において2017年11月28日から12月1日までの4日間、水没実験を行った。
自然災害を想定した
太陽光発電システム水没実験を実施
近年における再エネシフトの傾向やFIT導入により、各地で設置が進む太陽光発電。
しかしその一方で、台風や大雨被害といった自然災害が原因で、太陽光発電システムが水没する事象が発生している。水没・浸水してしまった太陽光発電設備は、接触すると感電の恐れがあり大変危険なため、一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)でも注意喚起が行われてきた。
こうした現状を受け、NEDOとJPEA、奥地建産株式会社は、水害時における太陽光発電システムのさらなる安全性確保を目的として、太陽光発電システム水没実験を山梨県北杜市で行った。
2017年11月28日から12月1日までの4日間に渡る本実験では、水没時に太陽光発電設備による発電が継続した場合を想定し、太陽光発電設備を実際に池へと水没させて調査を実施。発電設備から水中への漏電状況を測定することにより、水中での感電リスクの把握、および水没後の状態の測定が行われた。
写真1 水没実験に用いた太陽光発電設備 出典:NEDO 写真2 水没実験の状況(一例) 出典:NEDO
本実験から得られた知見をもとに、2017年度末までに、太陽光発電システムの水害時における点検・撤去の安全性の確保、点検用の装備や対策の指針の策定を目指すとともに、引き続き、感電防止のための啓発活動を行っていく方針だ。