太陽光発電の総合イベント「PVJapan2018」、いよいよ開幕!
2018/06/15
主力電源化に向けて、新たな局面に入った日本の太陽光発電。最新トレンドを知ることのできる3日間が、いよいよ始まる。太陽光発電協会が主催する「PVJapan2018」、今年も横浜に、再生可能エネルギーの“最先端”が集結する!
ソーラーシェアリングや
ブロックチェーンも出展
「PVJapan2018」が6月20日(水)から22日(金)の3日間、パシフィコ横浜で開催される。日本随一の太陽光発電事業者団体である太陽光発電協会(JPEA)が主催する、太陽光発電に関する総合イベントだ。「つくる、ためる、上手に使う~みんなのエネルギー、太陽光発電」をスローガンに、業界のキープレイヤー92社・団体が出展する。併催の「再生可能エネルギー世界フェア」と合わせると出展者は198社・団体(昨年実績196社・団体)、来場者は約3万人が見込まれる。
今年の特徴としては、農地の上で太陽光発電を行う「ソーラーシェアリング」と、発電所の設置場所に新たな可能性を拓く「水上発電」に関わる出展者が増えたことが挙げられる。さらに昨今、多方面で話題となる「ブロックチェーン」を再生可能エネルギー事業に活かすことを提案する企業も出展する。具体的には、ソーラーシェアリングの千葉エコ・エネルギー、水上発電の三井住友建設、ブロックチェーンの電力シェアリングのブースなどに注目したい。
今年のPVJapanが、日本のエネルギー産業の動向を知るうえで意義のある展示会になることは間違いない。国の「エネルギー基本計画」も見直され、太陽光発電は将来の主力電源として扱われることとなった。新たな局面を迎えた今だからこそ、PVJapan2018で最新トレンドを把握しておきたいところだ。
写真提供:千葉エコ・エネルギー株式会社
発電事業の評価ガイドを発表
空容量問題などセミナーも充実
連日開催されるセミナーも充実しており、現在の太陽光発電を取り巻く状況を見据えた選りすぐりのラインナップとなっている。20日のスペシャルセミナーは、「分散型エネルギー資源と空容量問題」がテーマ。実潮流ベースの分析により、この問題が社会的に大きな関心を集めるきっかけをつくった安田陽特任教授をはじめ、京都大学・エネルギー戦略研究所の全面協力により開催される。
京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 特任教授 安田陽氏
21日は「平成30年度ZEH等支援策とZEHビルダーのための住宅用太陽光発電の設計と施工セミナー」。ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)を軸に、住宅用太陽光発電の可能性について展望する。
22日には、経済産業省資源エネルギー庁の肝入りでJPEAが検討を進めてきた太陽光発電事業の「評価ガイド」が発表され、その詳細に関するスペシャルセミナーが催される。この「評価ガイド」は、メンテナンスの適正化など発電事業全体の一層の健全化を促すためのもので、太陽光発電の主力電源化に向けた重要な指針になると目されている。
この他、経済産業省・農林水産省・環境省・外務省から講師を招いて行われるエグゼティブセミナーにも注目。「水上太陽光発電による地方創生」や「実邸データから見た2019年問題対応策」など個別企業の取り組みを具体的に紹介する各種ビジネスセミナーや、「太陽電池の最新開発動向」が分かる技術セミナーなど、聴いてみたい演目が目白押しだ。
PVJapan2018開催概要
日時:2018年6月20日(水)~22日(金)
10:00~17:00
会場:パシフィコ横浜
主催:太陽光発電協会
同時開催:再生可能エネルギー世界フェア
取材・文/廣町公則