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中国で開催された世界最大の太陽光発電展示会「SNEC2019」を徹底レポート!

世界各国のキーパーソンが集結した世界最大の太陽光発電の展示会「SNEC 2019」のレポート。 今年の来場者数は前年比18%増と規模が拡大した。世界中が中国国内市場に注目する理由は? 資源総合システムの貝塚泉氏が、世界の再エネ情勢を読み解くコラム第6回(前編)。

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今年も規模が拡大し、大盛況のSNEC!

2019年6月3~6日に中国・上海において、「第13回SNEC International Photovoltaic Power Generation and Smart Energy Exhibition & Conference(SNEC 2019)」が開催された。昨年から会議のタイトルに「Smart Energy」が追加され、蓄電池や水素生成の応用などのセッションが開催されている。会期中には世界太陽光発電産業協会(GSC)及びアジア太陽光発電産業協会(APVIA)の総会も例年同様開催され、中国のみならず世界各国のキーパーソンが集結した。



SNECは、太陽光発電関連では世界最大規模の展示会であり、主催者の発表による出展者数は2018年の約1,800社から約2,000社に増加した。会場である上海国際博覧中心の全17ホール(200,000m 2 )が利用されていた。主催者発表による来場者数は前年比18%増の260,000人となった(2018年は220,000人)。ただし、中国政府から2019年の導入指針についての発表が遅れたためか、会場は昨年のほうが賑わっていたように感じられた。

世界中が中国に注目!

国際会議(6月3~6日)は、政策や市場及び先進技術、ファイナンス、マイクログリッドや蓄電池及び水素技術等に関するセッション、APVIAが主催する「Solar Leaders Dialogue」等など多岐にわたる内容で構成された。

前年と同様に中国国内市場への関心が非常に高かった。中国政府は2019年を補助金なしの自立市場への移行期と位置付けているが、中国政府による2019年の導入に関する指針の発表が遅れていた結果、1~5月はプロジェクト開発が進展せず、太陽光発電システム新規導入量は8GWに留まった。



2019年5月22日に、中国国家発展改革委員会(NDRC)と国家能源局(NEA)は、補助金を利用しないグリッド・パリティ・プロジェクトの選定結果を発表した。
16の省・自治区に割り当てられたプロジェクトの総容量は20.76GWで、内訳は風力発電プロジェクト56件・計4.51GW、太陽光発電プロジェクト168件・計14.78GW、分散型市場取引実証プロジェクト26件・計1.47GWとなっている。

発表が遅れたことで、14.78GWが2019年末までにすべて稼働開始する可能性は低いと考えられている。例えば、米・ROTH Capitalは、今回選定されたプロジェクトのうち2019年末までに完成するものは5GW以下で、残りは2020年以降に系統連系すると見ている。

 

DATA

SNEC

 


文/資源総合システム 調査事業部 部長 貝塚泉

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