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東京ガス、独自システムにより「同時同量」を高精度で達成! 自己託送で

東京ガスは1月8日、高精度の負荷予測により、太陽光、蓄電池、ガスコージェネを組み合わせたVPPの運用開始を発表した。自己託送による複数地点の同時同量を、きわめて高いレベルで実現できるという。分散型システムの最適化を叶える「ヘリオネットアドバンス」とは?

複数のリソース組合せにも対応
「自己託送」モデルの運用開始

東京ガスと、その100%子会社である東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)は、複数地点に設置された太陽光発電、蓄電池、ガスコージェネレーションシステム(CGS)を自動で統合制御するバーチャルパワープラント(VPP)を実用化し、運用を開始した。

東京ガスの横浜研究所と平沼ビルの太陽光発電、そしてTGESの幕張地域冷暖房センターのCGSを自己託送でつなぎ、複数個所において最適な需給管理を行う。

各設備を統合制御するのは、TGESの「Helionet Advance(ヘリオネットアドバンス)」だ。このシステムでは、CGSなどの発電設備を遠隔で自動制御できる。常時約900台の設備を20年にわたって遠隔監視してきたノウハウを活用し、2017年からTGESがスタートしたサービスだ。

今回の実用化では、複数箇所の建物の電力負荷や太陽光発電の出力変動などを、このシステムによって予測する。この予測に基づいてCGSの発電量を調整し、さらに細かな変動は蓄電池で吸収する。このようなネットワーク全体の統合制御によって、急激な気象状況の変化や、需要の増減にも柔軟に対応できるという。


VPPの要「同時同量の原則」
きめ細かな需給管理を実現

電気事業においては、24時間を30分ごとの48コマに分け、それぞれのコマにおいて電気の需要と供給を一致させる必要がある。これを「同時同量の原則」といい、すべての小売電気事業者はこのルールを守らなくてはならない。

このルールは、今回のような「自己託送」のケースでも例外ではない。「自己託送」とは、自社の発電機などで発電した電気を、自社の別の需要場所へ送電する仕組みだ。通常の託送契約と同様、一般送配電事業者のネットワークを使用する。

今回運用される発電設備は、横浜研究所の太陽光発電50kW、蓄電池100kW/255kWh、平沼ビルの太陽光発電10kW。幕張地域冷暖房センターにはCGS 8,730kW×1基 6,970kW×1基があるが、自己託送における最大電力は約1,000kWとなっている。

DATA

東京ガス株式会社
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社


文/山下幸恵(office SOTO)

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