風力VS太陽光!これからはどっちだ?
2016/11/10
再生可能エネルギーといえば、日本では太陽光発電が目立つけど、世界的には風力の方が「再エネのエース」的存在とか。果たして、日本にも風力の時代はやってくるのか、それとももう来ているの?
国内風力発電の電源比率はいまどれくらい? どこまで伸びる?
2016年3月末の時点では、設備容量で約1%(風力3.2GW、全電力292GW)、年間発電量で約0.5%程と、世界の主要国と比べると非常に小さいのが現状です。
今後の風力発電について、当協会は2020年に設備容量11GW(全電力の2%)、2030年に同36.2GW(同9%)、2050年に同75GW(同20%)まで拡大可能と予測しています。
日本には、どれくらいのポテンシャル(導入可能なエネルギー量)が秘められているの?
当協会では、合計で約221GW、つまり現在の約70倍はあると見積もっています(各電力会社の設備容量で上限設定した場合)。
陸上風力発電に適した土地は、北海道や東北など風況(風力発電に適した風の状況)の良い地域に集中する傾向にあります。洋上風力はこれらに加え、千葉県の房総沖など各地の沿岸にも適地が存在します。
いま、日本にはどれくらい風力発電所があるの?
2016年3月末時点で、441ヶ所に合計約3.2GW、2143基の風車が立っています。
世界的には太陽光発電より風力発電のほうが多い?
はい、その通りです。太陽光発電の方が多い(設備容量基準)のは、日本、チェコ、イタリア、ドイツ(ほぼ同量)、ギリシア、スロべキアくらいで、世界では少数派です。
世界で風力が多い理由の1つには、太陽光が日中しか発電できないのに対し、風力は風さえ吹けば1日中発電できるので、発電単価が優れていることがあげられます。
日本で太陽光が優勢なのは、制度的に太陽光の方が収益性がよく、参入障壁も低かったためです。また、2012年10月からは、10MW以上の風力開発に環境アセスメントが義務付けられました。アセスには4~5年かかるため、風力の導入が停滞する期間が生じました。