楽天ポイントが電気代にも!電力自由化のメリットは?
2016/08/17
2016年4月に始まった「電力自由化」は、電気代が安くなったり、地域活性に繋がったり、良いことづくし! だけど、まだまだ分からないことだらけ。そんなわけで、基礎から学べる電力自由化の授業、はじめます!
メリット1:ネット通販のように様々な電気を選んで買える
現在、一般家庭において、電気は食品などと異なり、買うお店を選べません。ごく一部を除いて、地域に1つしかない電力会社から買うのが当たり前。
電気料金も、極めて限られた中から料金プランを選び、あとは使った分だけ払う以外に選択肢がないのが現状です。電力自由化で起こる変化の一番のポイントは、「買い先を選べるようになる」ということ。
節電する以外に、買うお店を選ぶことで電気代を下げる余地が生まれます。
楽天で始まっています!
楽天は、電力をeコマースの商材の1つに位置付けるほか、楽天トラベルで契約している宿泊施設向けに、電力の購入と支払いを代理するサービスを2014年12月より開始しています。
メリット2:地方が元気になる!
電気を買う事業者を選べるようになることで、お金の流れが変わります。全国の世帯や商店などが支払っている電気代は、年間約7兆5000億円。この巨大なお金が、部分的にでも地域の資本で経営される事業者に流れるようになれば、そこに新しいビジネスと雇用が生まれます。
さらには、地元の事業者から買う電気が地元の再生可能エネルギーでつくられた電気であれば、お金の地域内還流効果はよりいっそう高まります。
全国でご当地エネルギー事業が続々!
電力自由化で先行するドイツには、自治体が出資し、地域の水道・交通・電力・ガス需要を一手に引き受ける事業体「シュタットベルケ」が900近くあります。日本でも、福岡県みやま市の「みやまスマートエネルギー」や群馬県中之条町の「中之条電力」など、各地で「地域新電力」が誕生しています。
メリット3:電気、ガス、ケータイ代などの固定費が安くなる!
電気の小売事業には、ガス会社や通信会社も参入します。それぞれが強みを活かした顧客獲得競争に乗り出すでしょう。そうなれば、ガスや通信サービスとの“セット販売”のようなかたちで割引が行われ、固定費全体を下げられる可能性が高いのです。
また、ライフスタイルやサービスの利用量に合わせたきめ細かい料金プランが用意され、選び方の工夫で固定費を節約できる可能性も出てきます。
メリット4:T-pointや楽天ポイントが電気代についてくる!?
今や、あらゆる消費のシーンで付与されるようになったポイントですが、自由化後の電気料金も例外ではありません。楽天など自社でポイントサービスを提供している企業が、付与対象サービスの1つに電力の小売を加えるケースや、既存の電力会社などが、TポイントやPontaといったポイントサービス会社と提携することで、それらのポイントを貯められるようになるケースがあります。
※『SOLAR JOURNAL』vol.14より転載
文/浅倉彩