もう草刈りには戻れない! リピーターが続出する「防草シート」の魅力とは?
2020/11/26
「雑草対策には防草シートが最適」。そう判断する発電所オーナーが増えている。1ヵ所敷いたら、2ヵ所目の発電所にも敷かずにはいられなくなるという。ただし、防草シートもピンキリだ。しっかりした製品を、きっちりと施工・メンテナンスしなくては、大きな効果は得られない。違いは、どこにあるのか?
ベテランオーナーが選ぶ
O&Mの新標準
今回訪れたのは、エナジー・ソリューションズが新設した千葉県にある太陽光発電所(発電出力250kW)。同社はこれまで日本各地で数多くの太陽光発電所を運営してきたが、雑草対策は長年の課題だった。
「これまで定期的に草刈りを行ってきましたが、雑草はすぐに生えてきてしまいます。草の影響により、発電量を最大化できないのが悩みの種でした」と同社社長の森上寿生氏は語る。
そんな森上氏が辿り着いたのが、白崎コーポレーションの防草シートだ。エナジー・ソリューションズでは2019年、福岡県にある稼働6年の太陽光発電所に、初めて白崎コーポレーションの防草シートを敷設した。その発電所で効果を確認できたので、「今回の新設にあたっては、初めから同じ防草シートを敷こうと決めていた」(森上氏)という。
「防草シートなら、つねに雑草のない状態を維持できるので、雑草のせいで発電量が減ることはないし、長い目で見れば、草刈りを続けていくよりコストも抑えられる」と判断した。O&Mの観点から、防草シートに行きつくのは必然だったというわけだ。
また、「近くに田畑があるので、除草剤は撒けません。しかし、防草シートなら周囲に悪影響を与えることがないので安心でした」とのこと。環境面や地域との共生という意味でも、防草シートのメリットは大きい。
圧倒的な施工品質で
光と風をシャットアウト
千葉県の発電所を訪ねたのは、防草シート敷設作業の初日。これから1週間程度をかけて2168㎡の敷地全体に防草シートを敷いていく。敷き方のポイントは、雑草を育てる「光」と、シートをばたつかせる「風」を、いかにシャットアウトするかにある。
白崎コーポレーションでは、シーリング材や粘着テープを随所に用い、長年の経験により培われたノウハウを駆使して、これを実現。地盤に合わせてシート止めピンの種類を変えるなど、長期にわたって安心できる施工品質の追求に努めている。
事前調査により、地盤の固さに応じた最適なシート固定ピンを選定。打ったピンの上にはピンシールを貼り、小さなピン穴の隙間も完全に塞ぐ。
架台の支柱回りには、とくに注意が求められる。白崎コーポレーションでは、切り込みを入れた防草シートを立ち上げ、その上から粘着テープを巻いて固定する。切ったシートの合わせ部も、粘着テープできっちりと接合する。
シートとシートは10cmほど重なるようにして接着剤で繋ぎ合わせる。コンクリートとの接合には、場所に応じて接着剤と粘着テープを使い分ける。
フェンス際やU字溝回りは、防草シートを立体的に処理して、浮きが出ないよう接着剤や粘着テープで仕上げていく。敷地の境界となる場所であるだけに、より丁寧な作業と美しい仕上がりが要求される。
業界初のメンテナンス付き
10年保証で発電事業を支援
こうして敷設した白崎コーポレーションの防草シートには、業界初となる「メンテナンス付き10年保証」を付けることができる。たんなる製品保証ではなく、「10年間雑草が発電に影響を与えない状態」を約束するというものだ。これを可能にするために、防草シート敷設時の施工管理からメンテナンスまでをセットにした独自の保証システムとなっている。
後から想定外のメンテナンス費用がかかることはなく、雑草のせいで発電量が目減りすることもないので、発電所オーナーにとっては嬉しいところだろう。エナジー・ソリューションズの森上氏も、「しっかりした保証を付けられるのは白崎コーポレーションだけだった」と、この保証システムがあることを同社を選定した理由の一つに挙げている。また実際、2019年に防草シートを敷設した福岡の発電所でメンテナンスを受け、そのクオリティの高さに感銘を受けたという。
白崎コーポレーションがこうした保証を付けられるのは、製品と施工品質への絶大な自信があるからに他ならない。白崎コーポレーションは、公共工事を中心に国内トップクラスのシェアを誇る防草シートのパイオニア。太陽光発電所向け防草シートの開発にもいち早く取り組み、2020年9月末時点で、太陽光発電施設への納入実績は500万㎡(東京ドーム約110個分)にも及んでいる。同社の保証システムは、こうした実績に裏打ちされているのだ。
施工指導にも力を入れ
防草シートの普及を目指す
白崎コーポレーション太陽光O&M特販営業部の鎌田弘章氏はいう。「どんなに良い製品、どんなに良い仕組みをつくっても、正しい施工(敷設)が行われない限り、防草シートの性能は発揮されません」。
こうした考えに基づき、同社では独自の施工基準を設け、さらなる施工品質の向上に努めている。また、現場での施工指導にも力を入れており、防草シートを正しく敷設できる施工店を日本各地に育てることを目指しているという。
雑草が生い茂った発電所は、地域住民に不安を与え、社会から疎まれる存在にもなりかねない。雑草対策はO&Mの主要テーマであるだけでなく、太陽光発電をひろく社会に浸透させていくためにも不可欠なものだ。脱炭素社会の実現に向けて、防草シートのいっそうの普及に期待したい。
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