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脱炭素に向けたファーウェイの取り組み。発電側から消費側まで電力システム全体を変革

ファーウェイの脱炭素ソリューションは、太陽光発電用パワーコンディショナだけではない。大きな電力を必要とするデータセンターファシリティなど、消費側にも様々なソリューションを提供している。人類共通のミッションであるカーボンニュートラル目標達成に向けて、ファーウェイは、いま何を成そうとしているのか?

デジタル技術とパワエレ技術の
融合がもたらすもの

カーボンニュートラル実現に向けた世界的な潮流を受けて、ファーウェイの存在感がいっそう高まっている。2013年に太陽光発電市場に参入して以来、パワーコンディショナの販売台数を急速に伸ばし、今日では世界トップシェアを揺るぎないものとする同社。しかし、ファーウェイの脱炭素ソリューションはパワーコンディショナだけではない。ファーウェイは、何を成し遂げ、この先どこに向かおうとしているのかーーデジタルパワー事業本部本部長の張巍巍(ジャン ウェイ)氏に聞いた。

「カーボンニュートラル実現の鍵は、再生可能エネルギーを主体とした新しい電力システムの構築にあります。そのためには、発電側だけでなく、電力の受配電や消費側に関しても革新していかなければなりません。

ファーウェイは、それらすべてに対してソリューションを提供します。長年にわたって蓄積してきたデジタル技術とパワーエレクトロニクス技術を融合し、新しい電力システムに必要な製品を幅広く開発し、遍く社会にお届けしていきたいと考えています」。

データセンターなど
消費側の脱炭素化でも世界トップ

電力の消費側において、ファーウェイが特に力を入れている分野に「データセンター」ファシリティがある。データセンターは、インターネット用のサーバやデータ通信などのIT機材を集約した施設であり、そのインフラの電源設備には高い信頼性が求められる。

ファーウェイは、予期せぬ停電や電源異常の際にも一定時間電力を供給し続けることでデータを保全するUPS(無停電電源装置)など、データセンターのインフラを構成する各種装置において各国市場を牽引している。モジュール型データセンターにおいては、世界トップのシェアを誇る。

また、ファーウェイ独自の自然冷却とAI活用などにより、データセンターのPUE(電力使用効率)を大幅に改善。拡大し続けるデータセンターの省エネ化を実現することで、CO2排出削減に貢献している。

「脱炭素社会に向けては、太陽光をはじめたとしたグリーン発電を推進するとともに、使う側の消費電力を抑えていくことも同時に進めていかなければなりません」と張氏は話す。

ファーウェイのデジタルパワー戦略


クリーンエネルギーの開発と従来のエネルギーのデジタル化を推進。「デジタル技術」と「パワーエレクトロニクス技術」の融合により、エネルギー革命を推進し、グリーンで明るい未来を築く。

蓄電システムを組み入れた
新ソーラーソリューション

太陽光発電に関しては、これまで以上に幅広く力を注いでいく。2015年から世界トップシェアを堅守するパワーコンディショナに加えて、昨年は住宅用蓄電システムを発表した。さらに、今年は産業用蓄電システムの発売を予定する。

「弊社の製品は、いずれも高い変換効率と少ない消費電力、優れた信頼性を追求したものとなっています。例えばパワーコンディショナは、電力をつくるとともに電力を消費するものですが、弊社の製品は極めて少ない電力しか使いません。冷却のためのファンを排した独自のファンレス冷却システムなどにより、これを可能にしています。また、変換効率が高く、故障率が低いので、高い実発電量を安定して得ることができます。こうした特性は、蓄電システムにおいても同様です」。

フアーウェイでは、太陽光関連ソリューションを、対象に応じて「住宅蓄電ソリューション」「低圧蓄電ソリューション」「中型産業向け蓄電ソリューション」「大型産業向け蓄電ソリューション」「地域オフグリッドソリューション」の5つに分類する。いずれにおいても、これからは蓄電システムと一体になった発電のあり方を、トータルに提案していく方針だ。

植樹2億9千万本分の
CO2排出削減を達成

カーボンニュートラルに向けた製品開発を続けるファーウェイ。その取り組みは、すでに大きな成果に結びついている。

「太陽光をはじめとしたグリーン発電への貢献は、これまでに4千435億kWh(2021年6月30日時点)。電力削減への貢献は、136億kWh(同9月30日時点)に上ります。これをCO2排出量に換算すると、2億1千万tの削減に相当します。この効果は、2億9千万本の樹木を植えるのにも等しい大きさです」。

自家消費蓄電ソリューションの一例(中国)


工場の屋上に大規模な自家消費型太陽光発電システムを構築。日本においても、すでに数多くの導入実績を有する。

継続的なR&D投資により
エネルギー革命を推進

こうした成果を得ることができた背景には、弛むことなく続けられてきたR&D(研究開発)の蓄積があるという。

「ファーウェイは、2020年までの10年間に、約11兆円をR&Dに投資してきました。さらに2021年には、単年で2兆円をR&D費用に充てています。これはGoogle、マイクロソフトに次ぐもので、世界第3位の規模となります。R&Dスタッフは社内に約11万人、取得した特許の数は10万超に達します。このようなR&Dがあるからこそ、脱炭素化に役立つ各種製品・ソリューションを、世界のお客様にいち早くお届けすることができるのです」。そして張氏は、新年の決意を次のように語る。

「この2年、コロナ禍によりデジタル化の流れが加速し、脱炭素に向けた取り組みが急ピッチで進んできました。今年は、より一層の成果が求められる年になるでしょう。弊社は、最先端のデジタル技術とパワーエレクトロニクスを駆使して、世界中の志を同じくする人々と共にエネルギー革命を推進し、グリーンで明るい未来を築くための貢献を全面的に進めてまいります」。
 

 

PROFILE

華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン
デジタルパワー事業本部 本部長

張巍巍(ジャン ウェイ)氏

問い合わせ

華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン
東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエアウエストタワー12F
TEL:03-6266-8051


取材・文:廣町公則

SOLAR JOURNAL vol.40(2022年冬号)より転載

Sponsored by 華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン

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