「FIT制度」の次のステップ「FIP制度」って?

新しい局面に対応する
新ビジネスの活況

注目されているのが自家消費時代に適応した新しい動きである。まず、気づくのが家庭用の蓄電池ビジネスの隆盛であろう。より効率的に自家消費を行うためには蓄電池による家庭内の需給管理が欠かせない。ミュンヘンで毎年開かれているインターソーラーでは、太陽光パネルを押しのける形で多くの蓄電池システムが展示され始めた。

政府も蓄電池システムの重要性から導入に大きな補助金をつけている。このコラムで何度か紹介したドイツの「再エネ発電700%の町ヴィルトポルズリート」には欧州一の売り上げを誇る蓄電池システム会社があり、インターソーラー・ヨーロッパ会場の真正面入り口にどんとブースを構えていた。

ここで勘違いして欲しくないのは、ポイントはどのメーカーの蓄電池かということではなく、どのようなシステムを提供できるかにある。前述した会社が使う蓄電池はソニー製であり、いかに効率的なソフトを構築できるかで勝負をしている。


発展形はVPPと
地域のエネルギー需給管理

家庭内の電力安定化が図られるようになれば、次は複数の発電施設(住宅用PVも含まれる)のコントロールによる地域の面的なエネルギー需給管理が目標となる。最近日本でも注目されてきたVPP(バーチャル発電所)はこうして必然の流れになり、需給管理を広い範囲で支援するビジネスも生まれている。再エネ先進国ドイツで起きることが時間をずらして日本でも起きるのは遅れてFIT制度を導入した日本の宿命とも言える。ドイツの家庭用PVで起きていることは、日本の新しいビジネスの有望な種である。


北村和也
Kazuya Kitamura
エネルギージャーナリスト。日本再生可能エネルギー総合研
究所(JRRI)代表。エネルギーの存在意義/平等性/平和性
という3つのエネルギー理念に基づき、再エネ技術、制度や
データなど最新情報の収集や評価などを行う。
◎日本再生可能エネルギー総合研究所公式ホームページ
http://jrri.jp

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