政策・制度

脱炭素先行地域 6月に第5回募集「未選定の11都県に応募を呼びかけ」

環境省は、「脱炭素先行地域」の第5回募集を6月17日に開始すると公表した。過去2回の募集で導入した重点選定モデルを取りやめ、新たな先進性とモデル性を重視して選定する方針だ。

過去4回の募集で
36道府県74地域を選定

脱炭素先行地域 過去4回の選定地域(出典 環境省)

政府は2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。脱炭素先行地域は、政府目標を前倒しして2030年度までの脱炭素化実現を目指す。これまでに4回の募集を行い、全国36道府県95市町村の74 地域(第1回:26 地域、第2回:20 地域、第3回:16 地域、第4回:12 地域)を選定している。

環境省は、第3回の募集から民間事業者などとの共同提案を必須化している。その結果、エネルギー事業会社や送配電事業会社、施工業者、地域金融機関などと連携が強化され、提案の具体性、関係者との合意形成、事業性の熟度が高い計画提案が多くみられた。

第5回募集
先進性とモデル性を重視

第5回の募集は、6月17日から6月28日まで行われる。第3回の募集から「重点選定モデル」が新設され、第4回では5つのモデルに沿った提案を優先的に選定した。第5回の募集では、重点選定モデルを取りやめ、新たな先進性・モデル性を重視して選定する方針を打ち出している。

環境省大臣官房地域脱炭素事業推進課は、「選定地域が増えるにつれ、さまざまな『先行事例』の要素がいわば『先取り』され、今後、新たに選定される脱炭素先行地域については、すでに選定された提案を分析したうえで、これまで以上に新たな先進性・モデル性の打ち出しが求められる」と説明している。

未選定の11都県に
積極的な応募を呼びかけ

脱炭素先行地域の仕組み(出典 環境省)

脱炭素先行地域に選ばれた地域には、1自治体あたり5年間で最大50億円が交付される。環境省は、2030年度までに少なくとも100地域を選び、再生エネやEVの導入などを集中的に支援する。過去4回の募集で、いまだに選定されていない都道府県には、東京都、山形県、石川県、三重県、和歌山県、広島県、徳島県、香川県、愛媛県、大分県、佐賀県の11都県。環境省では、いまだに選定されていない11都県には、積極的な応募を呼びかけていきたいとしている。

環境省の脱炭素先行地域評価委員会は、「これまでの募集では、コンサルティング事業者を含む事業者などからの提案を、そのまま計画提案としたような提案も引き続き散見された。そのため、地方公共団体が、自らの計画として強いオーナーシップを持ち、自覚と責任を持って主体的に取り組む計画提案を評価していきたい。今後選定される提案は事業実施期間が短くなることから、再エネ導入に際しては計画提案段階で FS 調査や系統連系協議、合意形成などを確実に実施するとともに、事業性を含め実現可能性を深く追求したもの、すでに取り組みが動き出しているものを評価していきたい。さらに安易に交付金に頼らない、事業性の高い提案を今後さらに重視して評価していきたい。採算性の検証における地域金融機関との連携強化や、物品調達方法の工夫など費用低減策を講じることのほか、東京都や川崎市などの太陽光発電設備設置条例に代表される規制や温対法に基づく地方公共団体実行計画の制度などと一体となった提案を高く評価していきたい」としている。」としている。

3月13日(水)の再エネビジネス塾では、office SOTO代表で省エネ・脱炭素エキスパートの山下 幸恵 氏が「PPAと蓄電池ビジネス 新規参入の基礎知識」 というテーマで講演する。

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DATA

第5回脱炭素先行地域の募集

環境省 脱炭素先行地域選定結果


取材・文/高橋健一

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