政策・マーケット

71市町村がエネルギー自給率100%超!

日本のエネルギー自給率は、わずか5%と極めて低い。しかし、市町村レベルで見ると、エネルギー自給率が100%を超えているところも少なくない。最新の研究報告によると、その数は71市町村にも及ぶ。エネルギー自給率を支えているのは、もちろん再生可能エネルギー。自給率トップは一体どこの県なのか。

エネルギーも食料も自給可能
「永続地帯」は39市町村

この研究は、千葉大学倉阪研究室と環境エネルギー政策研究所が、10年ほど前から共同で進めている。今年3月末に、『永続地帯2016年度版報告書』として最新版が公表された。「永続地帯」とは、住み続けるために必要なエネルギーと食糧を域内で生み出すことができる持続可能な地域をいう。つまり、エネルギー自給率と食料自給率が、いずれも100%を超える地域のことだ。

今回の発表では、エネルギー自給率100%超の市町村が71、そのうち39の市町村が食料自給率でも100%を超える永続地帯であることがわかった。

ここでいうエネルギー自給率とは、「電力」と「熱」の両方を合わせたもの。地域内の家庭用と業務用、さらに農林水産用を加えたエネルギー需要に対する、エネルギー供給量の比率で表される。エネルギー供給量は、地域内の再生可能エネルギー設備が年間にわたって稼働した場合の総量から計られる。対象となる再エネは、太陽光・風力・地熱・小水力・バイオマスの5種類で、大規模な水力発電(ダム)は含まれない。

エネルギー自給率上位は
自然に恵まれた地方に多い

2016年3月末時点で、エネルギー自給率100%以上の市町村は、大分県玖珠郡九重町の1314.67%を筆頭に、全国で71市町村。この数は、55(2013年3月末)、59(2014年3月末)、61(2015年3月末)と毎年着実に増加している。今回の発表では、エネルギー自給率1000%、つまり域内のエネルギー需要を10倍以上も上回る地域が3市町村になったこともわかった。

九重町に次ぐ第2位には、熊本県球磨郡五木村が1228.42%でランクイン。第3位の長野県下伊那郡大鹿村は1009.04%で、今回初めて1000%を突破した。第1位の九重町には日本最大の地熱発電所「八丁原発電所」がある。五木村や大鹿村には、豊富な水資源を活用した小水力発電が多い。この他、上位にランクした市町村は、いずれも豊かな自然に恵まれた場所にある。

トップ10のうち8地域が、行政区分では「村」にあたる。人口が密集し、エネルギー需要の大きい都会より、土地に余裕があり、地熱や水力・バイオマスなどの再エネ資源が多い地方の方が、エネルギー自給率においては勝っていることが示された格好だ。

12

関連記事

2017/02/26 | 政策・マーケット

再エネ利用は農山漁村を救えるのか?

アクセスランキング

  1. JPEA、太陽光の「主力電源化」と「2019年問題」を語る
  2. 大容量&低価格、テスラの新・家庭用蓄電池!
  3. 【最新】2018年度、新FIT買取価格が決定! 割賦金単価も
  4. 「HEMS × 蓄電池 × V2H」という住宅の新発想
  5. 太陽光発電の総合イベント「PVJapan2018」、いよいよ開幕!
  6. 風車の種類は大きく2種類!? 風力発電入門講座
  7. あなたは知ってる? 小型風力発電の3つの注意点
  8. 今さら聞けない! 仮想発電所(VPP)とは?
  9. 満充電まで3分ってホント!? 日本で電気自動車は普及するのか?
  10. 小型・木質バイオマス熱電併給システム、欧州主要メーカーが集結!
Intersolar Europe

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.25 / ¥0
2018年4月30日発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ 太陽光業界最新ニュース