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経産省、再エネ主力電源化に向け「FIP」の制度設計を開始

9月19日、経済産業省が新しく設置した「再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会」の第1回会合が開催された。固定価格買取制度の抜本見直しに向け、「FIP制度」の検討がいよいよスタートする。欧州で先行する「FIP制度」、日本での制度設計はいかに?

「競争電源」モデル
FITからの自立目指す

経済産業省は8月27日、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に、「再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会」と「持続可能な電力システム構築小委員会」を設置すると発表。このうち「再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会」の第1回目の会合が、9月19日開催された。

経産省はこれまで、総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」において、固定価格買取(FIT)制度の見直しの検討を進めていた。

今年8月にまとめられた第3フェーズの中間整理では、FIT制度の抜本見直しと再エネ政策の再構築に向けて、2つの電源モデルの制度的アプローチが方向づけられた。電源モデルの1つはメガソーラー、風力発電などの「競争電源」だ。FIT制度からの自立を目指し、現行制度の入札を通じたコストダウンを加速し、電力市場への統合を図る。もう1つの電源モデル「地域活用電源」では、住宅用などの小規模太陽光などは、現行のFIT制度の枠組みを維持するとされた。

今回新設の「再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会」では、これを受け、それぞれの電源モデルに応じた制度の構築を、検討すべき論点として挙げている。

日本版「FIP制度」
変動型と固定型の折衷案

電力市場への統合を図るとされた「競争電源」では、インセンティブの確保、市場への統合という方向性を踏まえ、FIP(Feed-in-Premium)制度を念頭に検討が進められることとなった。

FIP制度とは、発電した電気を卸市場や相対取引で自由に売電し、そこに「あらかじめ決めた価格と参照価格の差(プレミアム)×売電量」の収入を上乗せする仕組みだ。市場での売電収入を超える割増金、つまりプレミアムが付与されるため、投資インセンティブが確保されるメリットがある。

プレミアムには、「完全変動型プレミアムFIP」と「全期間固定型プレミアムFIP」の2種類がある。「完全変動型プレミアムFIP」は、プレミアムが変動するためFIT並みに収入の安定性は高くなる一方、FIT制度同様、市場を意識した行動を促しにくくなる。「全期間固定型プレミアムFIP」は、逆に市場の変動に応じプレミアムが変わるため収入の予測が難しいものの、市場への統合に優位性がある。

(出典:資源エネルギー庁 再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会 第1回会資料4)

経産省は、完全変動型と全期間固定型の中間案を提案した。一ヶ月から1年ごとに参照価格を変更することで投資予見性を確保しつつ、市場を意識した行動を促すような制度を目指す。同時に、入札制度を積極的に活用してコスト低減も促す。


出典:資源エネルギー庁 再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会 第1回会資料4

海外では、欧州を中心にFIP制度への移行が進んでいる。フランスとドイツは市場統合の推進を理由にFIT制度からFIP制度への移行を決定した経緯がある。

次回以降の委員会では、プレミアム付与を具体的にどのように行うか、入札制度の対象となる電源の要件をどのように考えるかなどについて、検討が進められる予定だ。

DATA

再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会


文/山下幸恵

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