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川崎市、建築物に太陽光など設置義務付けを検討。義務量は床面積に応じ設定か

東京都に続き、川崎市も建築物への太陽光発電設備などの設置を義務付ける条例の制定を検討している。延べ床面積に応じて3種類の義務制度を計画しており、この10月にも決議を採る考えだ。

建築物への再エネ導入の素案公表
床面積に応じ太陽光など義務付け

川崎市は7月27日、第2回川崎市環境審議会脱炭素化部会において、新築・増築する建築物に対し太陽光発電設備などを義務付ける制度の素案を公表した。「再エネ義務・支援等総合促進事業(仮称)」では、延べ床面積に応じた3種類の義務制度を検討する。検討にあたっては、先行する京都府や東京都の制度を参考にするという。

具体的には、まず、延べ床面積2000平方メートル以上の大規模な新築・増築建築物においては、建築主に対して再生可能エネルギー発電設備の設置を義務付ける。

次に、延べ床面積2000平方メートル未満の新築建築物では、供給事業者に対して設置の義務を課す。ただし、対象となるのは、市内における年間の新築建築物の延べ床面積が5,000平方メートル以上の事業者に限定するという。義務付けられる設備の導入量は、年間の総供給件数の合計で達成することを求める方針だ。

最後に、延べ床面積10平方メートル以上の新築・増築建築物では、建築士に対して、建築主への再エネ設備などの説明義務を定めるという案だ。

(再エネ義務化の素案、3種類の義務制度。出典:川崎市環境審議会脱炭素化部会)

義務量は意見募集を経て決定へ
今後の議論の動向に関心集まる

導入義務の対象となる設備も、延べ床面積によって異なる。延べ床面積2000平方メートル以上の新築・増築建築物の場合、太陽光発電の他に、太陽熱やバイオマス、風力発電、地熱発電、そのほかの再生可能エネルギー直接利用設備が対象となるとみられる。延べ床面積2000平方メートル未満の場合には、太陽光発電のみとする。

また、義務量については、今後のパブリックコメントなどを踏まえて制定するとされた。現時点では、延べ床面積2000平方メートル以上では「熱量換算で年間【延床面積の㎡数×30】MJ以上、上限45万MJ」とする考えが示された。これは、延べ床面積2000平方メートルの建築物の場合、約5.5kWに相当するという。

延べ床面積2000平方メートル未満の新築建築物の場合、市内における新築の年間延べ床面積5,000平方メートル以上の事業者に対して「年間受注棟数」×「要求下限量(2kW程度)」×「設置可能率(85%程度)」を義務量とすることを想定する。

同部会は、今後のスケジュールについて、検討を経て10月にも決議を行うとしている。義務量をどのように設定するかなど、議論の行方が注目される。

DATA

川崎市環境審議会脱炭素化部会について


文:山下幸恵(office SOTO)

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