注目キーワード

太陽光発電

FIT以降 太陽光発電普及促進に必要な提案とは?

これからの太陽光発電に求められることは何か。再エネの達人に聞いた。

さらなる普及促進には地域住民との調和が大事

2012年7月のFIT開始以降、太陽光発電の導入が一気に増えました。一方で、自然災害による設備の倒壊や森を破壊する開発など色々な問題も出てきました。やはり地域住民と調和するかたちで太陽光発電は導入を進めるべきだと思います。そのことにきちんと向き合わなければ、これからの太陽光発電の普及促進はないと考えており、協会としても広報活動を強化したいと思います。

太陽光は始まったばかり。これからが正念場

農林水産省が地域に根付いた再生可能エネルギー導入を進めています。日本の農山漁村には後継者不足、高齢化、過疎化などの共通の課題がありますから、太陽光を含めて再エネで地域活性化になれば良いと思います。いずれにせよ、太陽光発電の本格導入はまだ始まったばかりでケーススタディしているような状況です。成功事例をもっと積み上げていかなければいけません。買取価格が下がったからといって今の状態で投げ出すと何も根付きません。これからが本当の正念場ですから、長期的に太陽光発電事業を継続することを念頭に置いていただきたい。しっかりした事業計画作り、しっかりした設備設計をして、しっかりした施工をすれば、ちょっとしたメンテナンスで長期安定的な運営ができると思います。

今後の住宅用に必要なのはライフスタイルを含む提案

住宅用に関しては、かつては余剰買取しかありませんでしたが、それなりに設置者は潤っていました。ただ、FIT以降は、太陽光発電の導入コストが大幅に下がり選択肢も増えたため、これからは普通に住宅設備として、品質や施工にこだわり、利用者へメリットをきちんと伝えなければなりません。今後は設備を提供するサプライヤーとしてのビジネスになるでしょう。かつてはわざわざ自宅に太陽光発電を設置するような人は、採算を度外視して環境貢献を考える人などが主流でした。コストが高く採算が合わなかったからです。一般の人が住宅を中心とするライフスタイルを考えることで快適な住環境をつくる選択肢の1つとして太陽光発電を考える時代になりました。私は30年間この業界に携わって、やっとそういう時代が来たなと感慨深いです。住宅用は今後も絶対になくならないでしょうし、これからが本当の意味で住宅設備として普及する時代になるでしょう。


一般社団法人太陽光発電協会(JPEA) 事務局長 亀田正明氏

1985年三洋電機株式会社入社。太陽電池技術の研究開発や太陽電池セルの品質管理等に従事。1998年~2001年には日本電機工業会(JEMA)担当課長として、太陽光発電の標準化事業を担当。2004年には太陽光発電の認証事業創生により、日本電機工業会会長特別賞を受賞。2015年に事務局長就任。


取材・文/大根田康介

※『SOLAR JOURNAL』vol.17 より転載

関連記事

2017/02/26 | 政策・マーケット

再エネ利用は農山漁村を救えるのか?

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 「ノンファーム型接続」とは? 再エネ拡大のカギ握る送電ルール見直し
  2. 自分の電気で自宅で過ごそう! 我が家で自家消費をするための準備は?
  3. 自家消費の次なる手段「自己託送」のメリット・デメリット
  4. 急拡大する地熱発電、「日本のポテンシャルは世界3位」海外研究機関が太鼓判...
  5. 9月13日(月)Zoom開催決定! 太陽光のアセスメントを考える「PVビジネスセミナー」...
  6. 日本唯一の卸電力取引所「JEPX」とは? 取引価格はどう決まる?
  7. なぜ日本で洋上風力が広まらないのか? 参入における2つの障壁とは
  8. 未稼働案件のFIT認定失効制度、運転開始期限を見直し。太陽光以外にも適用...
  9. 第6次エネルギー基本計画の素案まとまる! 2030年エネルギーミックス暫定版も提示...
  10. 既存のクルマを電気自動車に!? 改造EVが町にあふれる日(前編)

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.38 | ¥0
2021/7/30発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ 太陽光業界最新ニュース