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防草シート導入のポイント! 軽視できない太陽光発電所の“雑草問題”④

防草シートは雑草対策に効果的だが、シートの敷き方やメンテナンスによって、性能も耐久性も大きく変わってくるという。国内随一の雑草問題シンクタンク「緑地雑草科学研究所」の雑草インストラクター・鎌田弘章氏に聞いた。

第1回記事:『なぜ、いま雑草対策なのか?』はコチラ

第2回記事:『雑草対策にはどんな種類がある?』はコチラ

第3回記事:『防草シートの有効性を知る!』はコチラ

防草効果を左右する施工品質

防草シートの敷き方について教えてください。

防草シートは正しく敷いてこそ、効果を発揮するものです。どんなに良い製品でも、適切な施工が行われなければ、本来の防草性能・耐久性を得ることはできません。逆に、比較的安い防草シートでも、敷き方がしっかりしていれば、持続効果は格段に違ってくるのです。

雑草は、シートの隙間や小さなピン穴からでも生えてきます。施工品質を上げるポイントは、「ピン打設部(ピン穴)」「シートの重ね部分」「構造物の際(フェンス回り・架台基礎・支柱回り等)」の3つにあるといって良いでしょう。施工にあたっては、現場の状況に応じたシート固定ピンを選定するとともに、ピンシールや粘着テープ、シーリング材や接着剤などを上手に使っていくことも大事です。また、隙間から雑草が出てこないようにするためには、シート同士の重ねを10cm以上とっておく必要があります。

固定ピンにも種類があるのですか?

シートを固定するピンには、径が太く固い地盤に適した「L型アンカーピン」、石・礫が少ない地盤に適した「U型アンカーピン」、砕石下専用の「大頭釘」などがあります。軟弱地盤には長めのピンを使って支持力を上げ、固い地盤の場合は曲がらないよう太いピンを採用するなど、それぞれの地盤に最適な形状・太さ・長さのピンを選定しなければならないのです。我々としては、まず、いくつかのピンを現場で試し打ちして、実際に使うピンを選ぶことをお勧めしています。

テープや接着剤は、どんなところに使うのですか?

防草シートをピンで止めただけにしている現場もありますが、とんでもないことですね。防草シートは1m幅もしくは2m幅位の長いカーペットのようなものですが、シートとシートの重ね部分は、必ず接着剤や粘着テープで接着しておかなければなりません。少しでも隙間があると、雑草は生えてきてしまいます。シートに切り込みを入れた部分も、とくに注意が必要です。なかでも支柱の周りは隙間ができやすいため、施工時にあらかじめ粘着テープを貼って雑草発生を予防します。

●シート切り込み部分や重ね部分からの雑草発生防止

また、ピン穴からの雑草発生防止のために、「ピンシール」という予防補修資材を使う必要があります。ピン穴の隙間から雑草が芽を出すと、一点突破で思いのほか繁茂します。放置するとピン穴は広がり続け、最終的には防草シートを覆いつくしてしまうのです。

接着剤やシーリング材は、シートの隙間を埋めて雑草発生を抑えるとともに、シートと地面の間に風が入り込むのを防ぐために使います。風が入り込むと、シートがばたついて、固定ピンが抜け、シートが飛んで行ってしまうということにもなりかねません。実際、台風が過ぎたら防草シートがなくなっていた、という事例も少なくありません。また接着剤は、基礎コンクリートなどの構造物とシートを直接接着する場合にも使われます。雑草が育ちやすいフェンス際など、粘着テープと接着剤を併用すべき場所もあります。

防草シートの維持管理

施工後のメンテナンスについて教えてください。

正しく敷設された防草シートは、草刈りや除草剤と違って、後々の維持管理がたいへんラクになります。とはいえ、何もしなくて良いというわけではありません。長期的な防草効果を維持させるためには、やはりメンテナンスは欠かせません。

自然環境からシートに堆積した土や動物などによる外的要因での破損、剥がれなどが発生する場合もあります。シートのクオリティによっては、経年劣化で傷んで、雑草に突き破られてしまうこともあります。定期的に目視点検をして、破れていたら修繕するなど適切な処置を施していくことが、長持ちの秘訣です。

防草シートには、業者選びが大事ですね。

その通りです。まずは、雑草に詳しい専門業者に調査を依頼することから始めるべきでしょう。現場の雑草の種類や周囲の環境などを診断することで、想定される雑草問題が浮き彫りになります。

防草シートの敷設に慣れている業者であることも欠かせない条件です。現場に最適な防草シートを選んだとしても、施工が適切でなければ、防草シートの効果が十分に発揮されないことは、これまで述べてきた通りです。

ただ、パネルやパワーコンディショナなど電気回りに詳しい太陽光の施工業者でも、雑草対策に熟知しているところは、ほとんどないのが現状です。一方、防草シートの業者は、多くの場合、太陽光発電施設のことには詳しくありません。シートだけでなく施工資材の選定や敷き方まで相談できる業者を選ぶようにしましょう。
 

 

Profile

緑地雑草科学研究所 雑草インストラクター
白崎コーポレーション 太陽光O&M特販営業部
鎌田弘章氏


取材・文/廣町公則
写真・表/白崎コーポレーション

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