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太陽光の発電比率上昇、東北電力で初の5割超、九電では8割超も

太陽光発電の普及が進み、電力会社における発電比率の比重も高まってきた。東北電力は、この5月に初めて、一時的に需要の50%を超えた。九州電力では8割を超えたことがニュースとなり、出力制御の可能性が示唆されている。

東北電力で初の5割超
5/20の日曜日に記録

東北電力管内の電力の需給実績によると、太陽光発電の比率が一時、エリア需要の50%を超えたことがわかった。太陽光発電が全体需要の半分を超えたのは、東北電力管内では初めてだという。

5月20日午前10~11時のエリア需要は、7,517MWhだった。一方、同時間帯の太陽光発電の実績は、3,794MWh。つまり、この時間帯の総需要のうち、50.47%を太陽光発電でまかなった計算になる。

最大の要因は、晴れていたために太陽光の発電量が伸びて、供給力が高まったことだ。

その一方で、需要は抑制された。この日は日曜日だったため、工場や企業などの大口需要家の多くが休日で停止していた。また、5月の過ごしやすい気候で、冷暖房のニーズが少なかったことなども挙げられる。

ただし、電力の安定供給のために、火力発電や水力発電といった他の発電所も平常通り運転を続けており、この時間帯には3,694MWhの余力があった。太陽光の供給電力3,794MWhとほぼ同量だ。

この余剰電力は、東北電力管外に売電されたり、日中に水をくみ上げておき太陽光の停止する夜間の発電に活用する揚水発電などに回されたという。

太陽光発電は、全国的に普及拡大が進んでおり、それにともなって発電比率も高まっている。九州電力では、同じ5月中に一時的に80%を超え、さまざまなニュースに取り上げられた(5月3日に81.33%を記録)。九電はこれを受けて、電力需給のバランスを保つため、太陽光をはじめとする再エネ発電設備の出力制御の可能性を示唆しており、この秋にも実施するのではないかと見られている。

DATA

東北電力

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