バイオマス

来年度FIT激変、バイオマス発電に「入札」を導入!

再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)において、2018年度、バイオマス発電の扱いが大きく変わる。「入札制度」や「運転開始期限」など太陽光発電で先行導入されていた仕組みが取り入れられるほか、「設備発注期限」という新規定も設けられる。さらに、「バイオマス油脂(パーム油等)」を燃料とする設備に対して、新カテゴリーが設定されることとなった。

想定を超える急激な認定増
輸入材による大型案件が課題

現在、経済産業省の審議会・調達価格等算定委員会において、来年度以降のFITのあり方が議論されている。太陽光・風力・小水力・バイオマス・地熱を対象とするFITだが、この秋、最大のテーマとなっていたのがバイオマスだ。

その理由は、FIT認定量の急増にある。2017年3月末時点で、バイオマス発電設備のFIT認定量は1200万kWを超えている。FIT前からの導入量を合わせると1600万kWにも及ぶ。これは、国のエネルギーミックス(2015年7月決定)で想定される2030年度時点のバイオマス発電設備容量(602万~728万kW)を大きく上回る。しかも、その量はこの1年で、激増しているのだ(2016年3月時点では約600万kW)。

バイオマスFIT認定量の急増(出典:経済産業省、以下同)

バイオマス発電にはFIT区分上、「メタン発酵ガス」「間伐材等由来の木質バイオマス」「一般木材等バイオマス」「建設資材廃棄物」「一般廃棄物その他のバイオマス」という5つのカテゴリーがある。中でも、とりわけFIT認定量が増えているのが、外国産材を主燃料とする「一般木材等バイオマス」だ。既に、その認定量は、エネルギーミックスによる2030年度想定量の3倍という規模に達している。

そのため、同カテゴリーを中心に大きなメスが入れられることとなり、このほど中間とりまとめが行われた。調達価格等算定委員会の議論は本年度いっぱい続く予定だが、ここで示された内容が大きく変わることはない。以下、その概要を記す。

大規模バイオマスに入札制度
総導入量をコントロール

現在の一般木材等バイオマスのうち一定規模以上の大型発電設備を対象に、2018年度より「入札制度」が導入される。具体的な入札対象規模や上限価格など、詳細については今後決められることとなるが、ここでいう入札のイメージは2017年度より大規模太陽光発電設備を対象にスタートした入札と同じだといっていい。日本全体で合計何kWの設備容量をFIT認定するのかがあらかじめ決められ、入札によって、その容量(募集容量)を全国各地の事業者で奪い合うというイメージだ。

入札制度のイメージ

太陽光の入札の場合、2MW以上の発電設備を対象に、2017年度(初年度)は1回のみ実施。2018年度は2回の実施が決まっている。第1回の募集容量は500MW、第1~3回の合計募集容量は1000~1500MW。入札対象となる規模の発電設備を新設しようとする事業者はこれに参加するしかなく、自ら計画する発電設備について、受け入れ可能なFIT価格を自ら提示(入札)するというかたちをとる。

そもそも入札制度の目的は、FIT価格の低減にある。入札によって競争原理が働けば、国主導で定めてきたFIT価格より、より安価な価格での再エネ導入が実現できる。FIT価格の低減は、再エネ導入に伴う国民負担を抑制することに直結する。そして同時に、その年のFIT認定量をあらかじめ決めておけるので、当該発電設備の総導入量をコントロールすることも可能になるというわけだ。

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