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養殖マグロで発電!? 小学生のエネルギー戦略が凄い!

宇宙から見た地球に国境なし
宇宙発電に向け、国際協力を

<子供たちによる発表の様子(写真は兵庫チーム)>

 

同じく東京チームの大屋敷翔くん(5年生)は、「他惑星の資源でエネルギー危機脱出」を提案する。木星・土星から水素を、天王星・海王星からメタンガスを採り、宇宙に設けたエネルギー基地を介して地球に運んでくるという。もちろん、エネルギー基地の電力は太陽光発電で賄われる。

宇宙に目を向けることの重要性は、兵庫チームの天羽悠月さん(6年生)からも語られた。磁力線による磁場発電や宇宙線による波動発電など「宇宙発電」には大きな可能性があるとしたうえで、「宇宙から見た地球に国境はなく1つなのだから国際協力も可能なはずだ」と地球規模でのエネルギー政策を訴えた。

「ECO納税」制度を創設し
再エネ導入拡大の資金に

同チームの藪本尚幸くん(6年生)は、これまでの自然エネルギーの良い点と悪い点を整理するとともに、「クルマに風車をつける」などの新たな可能性も示唆。併せて、これらの技術を開発するための資金は、ふるさと納税のような「ECO納税」という仕組みを作って集めたらどうかと提案した。

ECO(エコロジー)意識は子供たち共通に高く、徳島チームの木村湊一くん(5年生)も、「70年後に世界中どこでも環境を良くして将来の世代にきれいな地球を受け継ぎたいです」と語った。河野蓮くん(5年生)は、無駄のない環境に良い社会を実現するための第一歩として、学校給食の残飯を使った「残飯バイオマス発電」を発案した。

子供たちは考えている
大人たちはどうか?

子供たちによるプレゼンは、朝10時から午後2時過ぎまで行われた。最後まで熱のこもった、TEDさながらに見ごたえのある内容だった。資源エネルギー庁の嶋村室長は、「子供たちが地球を想い、未来を見据えて発表してくれたことが印象に残った」と総評し、一人ひとりに「グリーンパワーキッズ認定証」を手渡した。

この日ここに集った子供たちが、これからもエネルギーと地球のことを考え、より良い未来を築いていってくれることを期待して止まない。そして、私たち大人には、この子たちに少しでも美しい地球を残していく責務があることを痛感する。この子たちに、これ以上、負の遺産を遺していくわけにはいかない。

<資源エネルギー庁再生可能エネルギー推進室の嶋村英治室長>

 


取材・文/廣町公則

 

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