編集部からのお知らせ

経済産業省が考える「FIT改革」の課題とは

競争力の高い産業として
世界に打って出ることも

FITは再エネを社会に入れていくための、最初の駆動装置です。ですから、いつかはFITから卒業しなければなりません。マーケットを拡げ、自立化に近づけ、FIT抜きでも導入がすすんでいく社会をつくる。それこそが、私たちの目指していることであり、FIT改革の精神でもあります。

私は6月にヨーロッパに行ってきたのですが、先行するヨーロッパの国々は既にもう、そこに近づいてきていると実感しました。ヨーロッパでも、FITによって再エネが大量に入ったことで、国民負担は増えました。しかし一方で、ヨーロッパの再エネは、きわめて競争力の高いものに成長しています。

日本の再エネも、もっと競争力の水準を上げていかなければなりません。競争による課題解決の先には、これをソリューションとしてパッケージにし、海外に打って出るということもあるでしょう。国民負担以上の便益を、消費者に与えることも可能になるでしょう。FIT改革は、まさにそのためのプロセスなのです。


経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー課長 松山泰浩氏 (取材当時)

1992年通商産業省(当時)入省。環境・エネルギー政策のほか、各種政策企画・実施を担当。2009年より3年間、ジェトロ・ロンドン産業調査員として、欧州・中東のエネルギー調査活動を担当。帰国後、石油・天然ガス課長、経済産業大臣秘書官を経て、2014年9月より現職。


取材・文/廣町公則

※『SOLAR JOURNAL』vol.18より転載

< 12

関連記事

2016/06/29 | 編集部からのお知らせ

新FITが動き出す[後編]

2016/06/28 | 編集部からのお知らせ

新FITが動き出す[前編]

2016/11/04 | 編集部からのお知らせ

2030年 太陽光は驚愕の発電コストに!

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【 参加受付中!】2024年7月25日(木)「第30回PVビジネスセミナー」
  2. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  3. 環境省地球温暖化対策事業室に聞く! 脱炭素化の課題とその乗り越え方
  4. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  5. 経産省、部分供給の見直し案「分割供給」を今年10月にも導入か。既存のオフサイトPPAへの影響は?...
  6. 専門家に聞いた! 日本に「垂直ソーラー」が必要な理由とは?
  7. 脱原発完遂のドイツの電源構成、どうなるエネルギー費の再高騰リスク?
  8. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
  9. 「雑草」がエネルギー源に!? 名城大が発電を実演
  10. 世界で躍動を始めた、蓄電池の持つ再エネ拡大のパワー
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.49 | ¥0
2024/04/30発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ