FIT改正後の小型風力発電、事業化のポイントは?
2017/06/01
風力研究の第一人者 牛山氏、
日本のポテンシャルに期待
続いて講演を行った足利工業大学理事長の牛山氏は、風力発電の内外動向と日本における小型風力発電の課題を、豊富なデータをもとに解き明かした。
風力発電の現状と可能性を語った牛山泉氏
各国の風力発電の導入量は、着実に伸び続けており、2016年12月末時点で、世界では約4億8700万kWの風力発電が導入されている。これは日本の全電源の発電設備の合計(約2億9200万kW)よりもはるかに多い。また、太陽光発電と風力発電の導入率をみると、世界では圧倒的に風力発電が主流なのに対し、日本では再生可能エネルギーの大半を太陽光発電が占めている。
しかし、日本における風力発電のポテンシャルは、決して小さなものではない。環境省の試算では、太陽光のポテンシャルが 1億5000万kWであるのに対して、風力(大形・小形・洋上含む)のポテンシャルは19億kWと桁違いの大きさを示している。日本の風力発電には、とてつもない可能性が秘められているのだ。