千葉商科大、日本初の自然エネルギー100%大学へ
2017/12/14
千葉商科大学は、11月13日、2020年度までに「自然エネルギー100%大学」を目指すことを表明。実現すれば、日本の大学としては初。世界的な自然エネルギー関連のイニシアチブにも登録された千葉商科大学の取り組みが見据えるのは、地域に根ざした発電事業だ。
メガソーラー発電所で挑む
日本初の「自然エネルギー100%大学」
千葉県市川市の千葉商科大学は2020年度までに「自然エネルギー100%大学」を目指すことを表明した。大学が所有する発電所等の発電量で、同校市川キャンパスで消費するエネルギー量をまかなうことを目指す。国内の大学では初の試みになるという。
まずは、発電所の増設や照明のLED化、さらには後述する省エネ活動で、2018年度中に同校市川キャンパスの消費電力と同量にする。そして、2020年度にはガスを含めたすべてのエネルギーを太陽光発電によるエネルギーでまかなう「自然エネルギー100%大学」を目指す。
千葉商科大学所有地内にあるメガソーラー発電所
千葉商科大学は、日本の大学単体では最大のメガソーラー発電所を千葉県野田市の大学敷地内に所有。敷地約4万6,781平方メートルに約1万枚のソーラーパネルを設置している。2016年度には、一般家庭約800世帯※ が1年間に使う電気量に相当する年間約317万kWhを発電した。
※ 1世帯あたりの年間電力消費量約4,000kWh想定
こうしたハードの部分だけでなく、ソフト面でも、大学はエネルギーへの関心を高めようと取り組んでいる。学生主体で取り組むのは、省エネや節エネだ。2017年度は建物の温湿度調査やグリーンカーテン運動などを行った。
世界を見据えつつ
地域のための事業へ
記者会見の様子。中央は千葉商科大学学長の原科幸彦氏
千葉商科大学の取り組みは自然エネルギー100%の実現を提唱するイニシアチブである「自然エネルギー100%プラットフォーム」の審査を通過。この取り組みは、気候変動問題に取り組む、120ヶ国以上・1,100の環境NGOからなる国際ネットワーク組織である「Climate Action Network」の日本拠点であるCAN-Japanによって運営されていて、国内の大学で登録されたのは初めてだという。
また、千葉商科大学はCUCエネルギー株式会社を設立。既に、この大学に向けた省エネ機器のリース事業を展開している。将来的には、地域の小売電気事業者として地域の自然エネルギーを売買する構想のほか、大学内で培ったノウハウを活かした省エネルギーに関する包括的なサービスを提供し、顧客の利益や地域経済の活性化、地域政策への提言、地球環境の保全に貢献する事業を展開する予定だ。
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