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家で発電したい人必見!超オトクに自家発電できる強い味方

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「2019年問題」で蓄電池が普及する

家庭用分野では、さらに深刻な問題が数年後に迫っている。現在の固定価格買取制度が始まったのは2012年だが、その前の2009年家庭用の余剰電力買取制度が始まっている。

家庭用の買取期間は10年である。つまり、家庭用では、2019年には買取期間終了を迎える人達がいるのだ。これが「2019年問題」だ。

買取期間終了後の買取価格はまだ分からないが、家庭用の電力料金を下回ることは間違いないだろう。業界関係者の間では、「15円程度」とか「ゼロになるのでは」などの憶測もなされている。

売電価格が電気代より安くなるなら、自分で使った方が良いということになるのだが、発電した分全部を使いきれるわけではない。では、どうするのか。答えの一つが家庭用蓄電池だ。

蓄電池活用のネックはその高いコストだ。多くの家庭用蓄電池は、容量1kWh当たり15万円~20万円。5kWhクラスだと安くても100万円以上になっている。

容量5kWhというのは、家庭用の5kWhのパネルで定格運転した場合、その1時間分を貯められる大きさだ。元々の太陽光発電設備のコストが180万円ぐらいの場合、蓄電池代を入れると、コストが5割以上アップしてしまい、とても引き合わないことになる。

テスラ登場!!

そこに、救世主として現れたのが、テスラの「パワーウォール」だ。壁掛けタイプで、10kWhモデルと7kWhモデルの2種類がある。

驚くのはその価格で、10kWhモデルは3500ドル(約42万円)、7kWhモデルが3000ドル(約36万円)と日本メーカーの4分の1~5分の1程度である。ただし、テスラモデルはインバータ抜きの価格である点に注意を要する。

私の試算では、インバータ込みの価格は国産の半額程度になりそうだが、太陽光発電との併用の場合には、既存のパワコン(基本的にはインバータと同じ)が使える可能性がある。そういう場合には、実際に30万~40万円ぐらいは下がるだろう、とすれば、その価格低下分で、蓄電池を買えるようになるため、採算性の点も問題なくなるだろう。

私のライフワークは、太陽光発電と電気自動車の普及。そのどちらも「テスラ革命」のお世話になりそうだ。


文/大根田康介

2015年7月発行『SOLAR JOURNAL』vol.14 より転載

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