編集部からのお知らせ

企業価値を向上する「ESG投資」実践における7つの手段とは

民間企業の間では、事業電力を100%再生可能エネルギーでまかなう目標、RE100が話題だ。同時に「ESG投資」への関心も高まっているが、投資手法としては7つの選択肢がある。

投資手法は7種類

GSIAによれば、ESG投資は次の7種類に分類される。

①ネガティブ・スクリーニング

特定の業界の株や債券を投資対象から除外する、世界最大の手法。武器、たばこ、ギャンブルのほか、原子力発電、化石燃料などが一例として挙げられる。倫理観に反するという理由以外に、最近では環境破壊に起因するものも増えてきた。

②ポジティブ・スクリーニング(ベスト・イン・クラス)

①と違い、ESGに優れた銘柄のみを選別する手法。人権、従業員対応、ダイバーシティなどテーマごとに基準を設け、総合スコアが高いものを選ぶ。

③規範に基づくスクリーニング

環境破壊や人権侵害など国際規範に照らし合わせ、最低限の基準を満たさない企業を投資対象から除外する手法。

④ESGインテグレーション

既存の投資先の分析、選定の過程で、従来の財務情報だけでなく、非財務情報つまりESG情報を織り込んで判断する手法。特定のものを選別するのではなく、全体的な銘柄評価の中でESG観点が考慮される。

⑤サステナビリティ・テーマ

社会や環境に関する特定のテーマを設定し、それに関連する企業の株式や債券に限定した手法。「再生可能エネルギー投資ファンド」などが一例。

⑥インパクト・コミュニティ

社会・環境に関する課題を解決する技術やサービスを提供する企業に投資する手法。環境に配慮した事業に資金使途を限定したグリーンボンド(環境債)、地域の貧困問題を解決するマイクロファイナンスなどがある。

⑦エンゲージメント・議決権行使
株主として企業に対し、株主総会での議決権行使、日常的な経営者へのエンゲージメントなどを通じて、ESGに関する案件に積極的に働きかける手法。


取材・文/大根田康介

SOLAR JOURNAL vol.26(2018年夏号)より転載

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 仙台市、新築建築物への太陽光設置義務化の制度案を公表 東北では初導入...
  2. 【資源エネルギー庁】再エネ特措法に基づく現地調査を今月から実施
  3. 家庭用蓄電池の定額利用サービス 2040年にかけての市場が大幅に拡大
  4. 【参加受付中!】2025年6月10日(火)「第34回PVビジネスセミナー」
  5. 【北村さんコラム】エネルギー安全保障に対応できない日本の脱炭素政策
  6. 積水化学工業がペロブスカイトを量産化! 2030年にはGW級の製造ライン構築を目指す...
  7. 【EMS専門家が監修】系統用蓄電池のビジネスモデル、他社に差をつけるためのEMSの基礎知識...
  8. 第7次エネルギー基本計画を閣議決定 太陽光の比率を 23~29%程度に変更...
  9. 【環境省】脱炭素先行地域に7提案を追加選定、全国40道府県88提案に
  10. HUAWEI 新型蓄電システム、3機種を一挙公開 産業用・住宅用ともに「安全性」を徹底追求...
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.53 | ¥0
2025/4/10発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ