アメリカでは「追尾型架台」が多数派! 5MW以上のメガソーラー調査
2018/10/02
ローレンス・バークレー国立研究所が、アメリカの事業用太陽光発電を調査。5MW以上の大規模メガソーラーでは、シリコン・薄膜ともに、追尾式架台が多数派となっていることが明らかになった。
590ヶ所の事業用太陽光
約20GWの調査レポート
アメリカの事業用太陽光発電市場を分析したレポートが発表された。発表したのは、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)だ。
レポートでは、2007~2017年までに設置された5MW以上の事業用太陽光発電について調査。対象となった発電所の数は590ヶ所、合計発電容量は20,515MWとなっている。
興味深いのが、太陽電池モジュールを設置する「架台」の種類についての調査。架台を追尾式と固定式、モジュールをシリコンと薄膜とに大別して、以下の4種類に分類した。
●追尾式・薄膜(Tracking Thin-Film)
●追尾式・シリコン(Tracking c-Si)
●固定式・薄膜(Fixed-Tilt Thin-Film)
●固定式・シリコン(Fixed-Tilt c-Si)
これらの4種類ごとの導入容量を調査。その結果が、以下のグラフだ。
出典:ローレンス・バークレー国立研究所
シリコンでは2013年以降は追尾式のほうが主流となっており、薄膜でも2015年以降は追尾式が半数を超えているのだ。
追尾式架台は、モジュールの角度を時間や季節に合わせて変えることで、太陽の光を常に最適な入射角で受けられるため、発電量を大きく増やせるのがメリット。その一方で、駆動部分が増えるために故障の可能性やメンテナンスの手間も増えるリスクがある。