モーターショーで注目! 自動運転を見据えた最新EVコンセプトカー
2019/02/04
モーターショーが世界で最初に開催されたのはパリのテュイルリー公園だった。120年の節目の年となる2018年のパリモーターショーを華やかに彩ったのは、自動運転を見据えた近未来のEVとプラグインハイブリッド車だ。そこで注目のEVコンセプトカーにスポットを当ててみた。
アイキャッチ:PEUGEOT
e-LEGEND CONCEPT
プジョーが1969年に発表した名車、504クーペの誕生50周年を祝い、これをデザインモチーフにしたEVを発表。自動運転モードも装備する。
先進的なEVコンセプトカーが
観客の目を釘付けに
2018年のパリモーターショーは記念の年となった。が、不祥事を引き起こしたフォルクスワーゲンは参加を見合わせ、会場も今までより狭くなっている。逆風に見舞われたが、元気いっぱいだったのはEVたちだ。これから先、電動化は避けて通れないから、最新技術を盛り込んだ魅力的なEVコンセプトカーが数多く登場した。
その筆頭がメルセデス・ベンツである。「EQ」シリーズの最新コンセプトカー、ヴィジョンEQシルバーアローを展示し、観客の目を釘付けにした。デザインは1937年に活躍したベンツのレーシングカー、「W125」へのオマージュだが、心臓はモーターとバッテリーの高性能EVだ。エコ一辺倒ではなく運転する楽しさも存分にある。
スモールカーを得意とする傘下のスマートは、ブランド誕生20周年を迎えた。これを記念してEVコンセプトカーのスマート・フォーイーズを発表している。スマートはブランド全車を電動化すると発表しているが、フォーイーズはフルオープンの爽快なEVだ。リアに81馬力を発生するモーターを積み、最高速度は130km/hに達する。
フランス勢はプジョーが伝説の504クーペを現代風に仕上げたeレジェンドコンセプトを、DSも精悍なDS X Eテンスと、DS7クロスバックにはEVのEテンスを発表した。EVが一気に増える予定の2020年が待ち遠しい。
注目の「近未来型」
EVコンセプトカー
Mercedes-Benz
Vision EQ Silver Arrow
伝説の「シルバーアロー」を意識した精悍なフォルム。このEVは750馬力を発生するモーターを搭載。1回の充電で400km走れる。
Smart
Forease
2020年から全モデルを電動化するスマートの未来を示したEVコンセプトカー。爽快なオープンカーだが、転覆時の乗員の保護機能も万全。
DS Automobiles
DS X E-Tense
全車に電動パワートレインを採用すると発表しているDSの3人乗り電動スポーツコンセプトカーだ。モーターの最高出力は驚異的な1360馬力。
取材・文/片岡英明
SOLAR JOURNAL vol.27(2018年秋号)より転載