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沖縄本島初! 蓄電システム付き太陽光発電所完成!

困難を極めた蓄電システムの設計
TMEICとDURIが知見を持ち寄り解決

蓄電池は、コンテナ内に収められた状態で設置されるのが一般的だが、この発電所では、建屋内に蓄電池本体と太陽光発電用パワーコンディショナ、そして蓄電池用パワーコンディショナを収める特殊な設計となっている。これは、コスト削減の方策なのだという。

LG化学製蓄電池の合計容量は1,714kW、TMEIC製の蓄電池用パワーコンディショナは容量2,000kW。そのほか、TMEICは蓄電池の制御システムも提供。太陽光発電の発電量が多いときには充電を、少ないときには放電を行うことで、電力の変動を抑える。

TMEICの担当者によると、「沖縄電力が求める2%という基準は、北海道電力に比べると緩いものではありますが、それでも非常に高い技術が求められます。蓄電池併設の太陽光発電所を複数開発した経験を活かしながら、さらに技術を高め、今回のシステムを構築しました」とのこと。

電気関係の設計および施工は、韓国で蓄電システムを付帯した太陽光発電所の設計・施工経験を豊富に有する株式会社DURI(デュリ)が担当。アレイ強度部分、パネル側電気設計、システム全体の設計を行った。TMEIC社と韓国のICE ENS社と密に連繋をとりながら開発を進めた。ICE ENS社のメンスンチャン社長は、韓国における再エネ分野のエキスパートとしてDURIと長年協力関係にあり、企業として多くの実績を残している。

DURI代表取締役社長の張梵鍾氏は、「当社の経験を活かしつつ、この発電所に合わせて様々な調整を行いました。太陽光発電と蓄電システム、それぞれをTMEICのメインサイトコントローラ(MSC)が制御し、それをラプラス・システムの遠隔監視システムが常時監視しています。仮に建屋内のエアコンがストップした場合でも、即座にアラートが発信されるようになっています。システムで一番大切な接地工事(3Ω未満、接地間の距離)と狭い建屋の中でのノイズ対策(強電と弱電)、温度、湿度などに留意し、それをリアルタイムで監視できるシステムです」と自信をのぞかせる。

工事については、「沖縄の夏という環境、雨、台風、風、暑さの中で、今回の発電所が無事に竣工ができたのは、TOP ONEの宮城リチャードさんの信頼のもと、協力しあった関連する多くのパートナー企業のお陰です。皆様に対する感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語ってくれた。

今回の蓄電システム完成にあたっては、沖縄電力の技術者が視察に訪れ、その技術を学んでいったという。


TMEIC製MSCのモニタ。太陽光発電の出力と蓄電池の充放電が見事に対応し、合成出力を一定以内に保って系統への悪影響を防いでいる。

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