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AmazonとGlobal Optimism、2040年までにCO2排出実質ゼロへ 世界初

AmazonとGlobal Optimismは、現地時間の9月19日、2040年までにCO2排出実質ゼロとする「気候変動対策に関する誓約(The Climate Pledge)」に共同調印した。世界初となる今回の調印。Amazonの具体策とは?

気候変動対策に関する誓約
電気配送車両10万台も発注

米国ワシントン州時間の9月19日、「気候変動対策に関する誓約」に署名したAmazonは、以下の3点に同意したことになる。
(1)温室効果ガス排出量の定期的な計測および報告を行うこと、(2)効率改善、再生可能エネルギー、原材料削減、その他の炭素排出量削減戦略など、本質的なビジネス変革やイノベーションを通じ、パリ協定に沿った脱炭素化戦略を実行すること、(3)本質的かつ永続的で、定量化ができる社会に有益なオフセットを追加し、残りの炭素排出をカーボンニュートラル化し、2040年までに年間炭素排出量の実質ゼロ化を実現すること。

これにより、Amazonは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2018年10月に発表した「1.5℃特別報告書」における「2050年までにCO2排出量を正味ゼロにする」という目標を、10年前倒しで実行することとなった。

同日、Amazonは米国の無公害電気自動車メーカーのスタートアップ企業Rivianに対し、電気配送車両を過去最大の10万台を発注したとも発表した。2021年から実運用を開始し、輸送時の温室効果ガスの大幅な削減を目指す。なお、Amazonは今年2月にRivianへ4億4,000万ドルを投資している。

なお、今回Amazonと共同調印したGlobal Optimismは、国連気候変動枠組条約事務局のクリスティナ・フィゲレス前事務局長が創設した団体で、これまでに気候変動に関するイニシアチブを複数発表している。

2030年再エネ100%へ
報告用WEBサイトも

この他にもAmazonは、2024年までに再生可能エネルギーの電力比率を80%、2030年までに100%を達成するよう取り組む。現在までに、15の再生可能エネルギーの実用プロジェクトを立ち上げているが、さらに今後は、米国の一般家庭368,000世帯の電力消費量に相当する、年間1,300MWの再生可能エネルギーと380万MWのクリーンエネルギーを供給する予定だという。

Amazonは、「気候変動対策に関する誓約」の進捗報告のため、サステナビリティに関する取組、イニシアティブ、実績などを報告する新しいウェブサイトを立ち上げた。このサイトでは、カーボンフットプリントやその他のサステナビリティ測定基準に関する情報を掲載する予定だ。

今回の「気候変動対策に関する誓約」への調印も、サステナビリティの長期的な取組のひとつとされ、他にも2030年までに全出荷の50%、最終的には全出荷で炭素ゼロとする「Shipment Zero」、フラストレーション・フリー・パッケージなどの持続可能なパッケージプロジェクト、2015年以来パッケージの無駄を25%削減した「Ship in Own Container」、再生可能エネルギー・プログラム、Closed Loop Fundとの循環経済への投資なども含まれる。

DATA

Amazonのプレスリリース
Amazonのサステナビリティ・レポート・ウェブサイト(英語のみ)
Global Optimism


文/山下幸恵

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