ドローン点検を効率化! 可視光&サーモグラフィを1台で確認できる
2019/12/17
太陽光発電所のメンテナンスを効率化して事業性を高めるために、ドローンによる点検が当たり前になりつつある。点検の効率化をさらに進めるFLIR製「デュアルレンズ」を搭載したドローンによる点検をご紹介しよう。
点検の迅速化によって
メンテナンスコストを低減
太陽光発電所の点検において、活用が進むドローン。機器の進化によって、さらに迅速に、発電不具合の特定と対処ができるようになる。
今回、熊本県八代市にある太陽光発電所でのドローン点検を実施したのは、テラドローン社。同社は、ドローンを用いたレーザー・写真測量や、高精度3D図面の作成、施工管理に役立つサービスを国内外で提供。太陽光発電所のみならず、風力発電の点検も手掛けるドローン点検の先駆的企業だ。
同社スタッフによる点検は、わずか数時間で完了。すべて人力で点検したとすると、丸一日かかる現場でも、ドローンを使えば数時間で終わる。事業性の向上が求められるこれからの太陽光発電事業において、ドローンを活用しない手はない。
フリアーのデュアルレンズで
点検がさらに効率化
今回の点検で使用したドローンは、「FLIR Aerialサーマルイメージングキット」というモデル。そこで活躍するのがフリアー社製の「デュアルレンズ」だ。
フリアー社は、サーモグラフィカメラの分野で世界トップシェアを誇る大手企業。同社の製品は、太陽光発電所の点検のみならず、橋梁などのコンクリート構造物をはじめとする各種インフラの点検業務など様々な分野で活用されており、高い信頼を寄せられている。
このフリアー製「デュアルレンズ」を搭載していることで、可視光とサーモグラフィを1台で撮影でき、点検の効率化を図ることができる。サーモグラフィで異常を発見した際に、すぐに可視光画像を確認できるため、異常の原因が影なのか雑草なのか、はたまた鳥のフンなのか、容易に特定できるため、点検にかかる手間をさらに削減できるというわけだ。
同時に撮影可能
今回の点検では、サーモグラフィ画像でホットスポットを発見し、その状況を可視光画像ですぐにチェック! 雑草や影、鳥のフンなど、による不具合ではないことが手元の切り替え1つで判断でき、点検の手間を省けた。
従来のモデルでは、可視光とサーモグラフィそれぞれの撮影が必要だった。点検を行ったテラドローン社の柴田氏は、「これまでであれば、可視光での撮影には別の機体を用意するかレンズを交換する必要があったわけですが、デュアルレンズであれば一度にできる。点検時間は短縮されました。点検の幅も広がりましたね」と新型モデルの優位性を語る。
2つの画像を見比べて異常原因の特定を迅速化!
上の画像の赤く光っている箇所がホットスポット。可視光画像では異常が見当たらない。雑草などの物理要因ではないことが一目瞭然だ。
さらに、防塵・防水性能にもすぐれているため、小雨程度であれば点検を実施できる。サーモグラフィは温度変化を測るため点検結果の判断には注意が必要だが、これまでは実施を諦めなければならなかった天候においても点検でき、スケジュール変更に伴う人件費のロスを低減できる。
買取価格の低減が進み、メンテナンスにかけられるコストをさらに抑えていく必要がある日本の太陽光発電事業。デュアルレンズを搭載したドローンを活用し、点検をさらに効率的に、事業性を高めて長期安定的な運用を実現しよう。
デュアルレンズ搭載の
新型ドローン FLIR Aerial
サーマルイメージングキット
4Kビジュアルカメラを搭載。撮影データをリアルタイムで確認できる。IP44レベルの保護等級を備えているため、これまでは諦めなくてはならなかった小雨の中でも点検できる。1回あたりの点検時間・手間を省くだけでなく、点検スケジュールの調整という点でもメンテナンスの効率化を実現する。
フリアー社製のデュアルレンズ。2つの同時撮影を可能にするこのモデルの重要ポイントだ。
ドローンを操縦しながら撮影データをリアルタイムでチェック。可視光画像とサーモグラフィとを切り替えながら、異常箇所を見つけ出して発電量低下の原因を探る。
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撮影/田中紀彦
SOLAR JOURNAL vol.31(2019年秋号)より転載
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