洋上風力の「有望区域」今年度も4か所を選定。青森沖など東北が中心

2020年度の洋上風力の「有望区域」が決定した。昨年度と変わらず4地域だが、そのうち3か所が東北。青森県沖は初の選定だ。再エネ海域利用法のプッシュで、洋上風力の早期商業化が目指される。

選定事業者に占有など特権あり
「再エネ海域利用法」とは?

2019年4月施行の「再エネ海域利用法」は、洋上風力発電の普及を目的としている。選定された事業者は、開発区域を最大で30年間占有できる。占有期間を長期にすることで事業者の投資回収を可能にし、開発を後押しする。

ただし事業者の選定までには多くのステップが必要だ。まず経済産業大臣と国土交通大臣が促進区域を選定。自然的条件に加え、漁業や海運業等の先行利用に支障がないこと、系統接続の確保が条件となる。次に事業者が公募専用計画を提出し、両大臣が選んだ最も適切な事業者のみがFIT認定を受け、占有を許可される。

今年度も有望区域は4地区
東北は3か所、青森からは初

第一段階にあたる2020年度の促進区域が、7月3日に発表された。「既に一定の準備段階に進んでいる区域」は以下の10区域。

● 北海道岩宇及び南後志地区沖
● 北海道檜山沖
● 青森県沖日本海(北側)
● 青森県沖日本海(南側)
● 青森県陸奥湾
● 秋田県八峰町及び能代市沖
● 秋田県潟上市及び秋田市沖
● 山形県遊佐町沖
● 新潟県村上市及び胎内市沖
● 長崎県西海市江島沖

このうち青森県沖日本海(北側・南側)、秋田県八峰町及び能代市沖、長崎県西海市江島沖の4区域が「有望な区域」とされた。国などによる調査・アセスメントの後、公募占用計画を募る。「有望な区域」とは、地元の合意など環境整備が進んでいるとされている。

2019年度の有望な区域は、秋田県能代市・三種町及び男鹿市沖、秋田県由利本荘市沖(北側・南側)、千葉県銚子市沖、長崎県五島市沖の4区域だった。現在、長崎県五島市沖について公募占用指針が発表され、公募が始まっている。公募期間は2020年6月24日から12月24日までだ。

政府は、2030年度までに5区域の運転開始を目指している。今年2月には、一般社団法人日本風力発電協会(JWPA)が日本洋上風力タスクフォース(JOWTF)を設立。中部電力や東北電力、大手商社なども相次いでプロジェクトを開始している。洋上風力が商業ベースに乗れば、大規模なビジネスに成長することは間違いない。

DATA

経済産業省「再エネ海域利用法における今後の促進区域の指定に向けて有望な区域等について、今年度の整理を行いました」


文:山下幸恵(office SOTO)

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