編集部からのお知らせ

JERAら3社、洋上風力発電応札に向けコンソーシアム。秋田県沖の2海域で

株式会社JERAは、Jパワーとノルウェーの風力大手・エクイノールとコンソーシアムを組んだ。秋田県沖の2海域における洋上風力発電事業への応札に向け、着々と準備が進む。

JERA、国内外の大手とタッグ

株式会社JERAは9月9日、電源開発株式会社(Jパワー)、Equinor ASA(エクイノール)と秋田県沖における洋上風力発電事業への応札のためコンソーシアムを組成したと発表した。秋田県沖の「能代市、三種町及び男鹿市沖」と「由利本荘市沖」の2海域での事業を予定している。

3社はそれぞれ多くの風力発電プロジェクトの実績がある。JERAは2020年1月、日本企業として唯一「海洋再生可能エネルギー連合」に参加。洋上風力産業をリードするグローバル企業の中で、日本の存在感を高めている。日本と海洋条件が似た台湾では、開発・建設・運営に携わった。

Jパワーは合計出力約53万kWの風力発電設備を持ち、国内第2位の規模だ。ノルウェーのエクイノールは、洋上の石油・ガス開発大手。洋上風力発電事業でも国際メジャーを目指している。JERAが参加する「海洋再生可能エネルギー連合」の主導メンバーでもある。

海洋再生可能エネルギー連合とは、14ヶ国の首脳による「持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネル」の勧告「海洋における気候アクション」に応じた動きだ。洋上風力発電の世界大手のデンマーク・エルステッド社とエクイノールによって主導される。世界風力会議と国連グローバル・コンパクトがパートナーだ。

最長30年の占有に商機ねらう
各社の応札に向けた攻防に注目

経済産業省と国土交通省は7月21日、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(再エネ海域利用法)に基づき促進区域を指定した。「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」「秋田県由利本荘市沖(北側・南側)」「千葉県銚子市沖」の3ヶ所4区域だ。

再エネ海域利用法では公募に基づいて事業者が選定され、選ばれた計画のみがFIT認定を受ける。2018年12月の法改正によって、選ばれた事業者は最長で30年間、港湾の占有が認められる。逆にいえば、選ばれなかった事業者は実質的に洋上風力発電事業ができない。長期にわたる大規模な事業となるだけに、公募に向けた各社の動きが注目される。

DATA

株式会社JERA プレスリリース「秋田県沖の洋上風力発電事業開発に向けたコンソーシアムの組成について」


文:山下幸恵(office SOTO)

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 架台メーカーとEPCの顔を持つ動力。販売から施工まで一気通貫
  2. ゴルフ練習場屋根への施工事例を大公開! GoodWeのトータルソリューションで実現...
  3. PV EXPOでフルスクリーンの新製品を披露。適地が少ない日本の脱炭素化に高い発電効率で応えるAIKO。...
  4. 【参加受付中!】2025年9月12日(金)「第35回PVビジネスセミナー」
  5. 【PVビジネスセミナーレポート】2025年度の政策動向と蓄電池・PPAの先進事例...
  6. 【北村さんコラム】続・いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  7. 積水化学工業がペロブスカイトを量産化! 2030年にはGW級の製造ライン構築を目指す...
  8. 地域課題の解決×太陽光発電設備導入。最重要ファクターは”地域との共生・共創”...
  9. 【申込受付中!】7/16(水)《エネマネ》セミナー|都の補助金でエネマネ始めよう!EMS導入&ERAB事業化の事例紹介...
  10. 金属盗難対策法案を閣議決定、買い取り業者に営業届け出を義務化
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

蓄電池特集号 | ¥0
2025/5/27発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ