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G7サミット、非効率石炭火力の新規支援を2021年で終了

英国で開かれたG7サミットが6月13日、閉幕した。新型コロナからの経済復興や気候変動などのトピックスについて、各国首脳が目指す方向性を改めて確認した。気候変動に関しては、2050年カーボンニュートラルの早期実現で一致した。

脱炭素化は遅くとも2050年に
非効率な石炭火力からの移行加速

6月11~13日、イギリスのコーンウォールで先進7ヶ国首脳会議(G7サミット)が開催された。主要なトピックスは「新型コロナからのより良い回復」「より強靭な回復」「外交政策」「保健」「開かれた社会」「気候変動・自然」の6つだが、この中から気候変動に関する話題を抜粋する。

気候変動に関しては、まず、遅くとも2050年までに温室効果ガス排出量のネット・ゼロを達成するための努力にコミットすることが確認された。これを踏まえ、ネット・ゼロに沿って引き上げた2030年の目標に対しても、責任をもって実現するとされた。

続いて、各国の国内の電力システムを2030年代に最大限脱炭素化することが合意された。具体的には、非効率な石炭火力発電への新規・直接の国際的な政府支援を2021年までに終了させることなどで一致した。

分野別の取り組み方向性を確認
日本は地域の取り組み強化も

分野別の脱炭素化については、次のような方向性だ。住宅や建築物の分野においては、再生可能エネルギーによる冷暖房設備の導入や、さらなる省エネの必要性が確認された。運輸分野では、バスや列車、海運や航空産業において温室効果ガスを排出しない車両などの技術を拡大すること、産業分野では、鉄鋼やセメント、化学や石油化学業の脱炭素化に向けたイノベーションを推進することとされた。

これに対し、菅首相は、日本の技術力を活かしたイノベーションや地域での取り組みを推進することで2050年カーボンニュートラルを目指すと表明している。

G7各国は、2021年11月に予定されているCOP26までに2050年長期戦略(LTSs)を提出し、ネット・ゼロ経済に向けたG7の道筋を立てるとした。

DATA

外務省:G7コーンウォール・サミット(概要)


文:山下幸恵(office SOTO)

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