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再エネ電気の共同購入、首都圏や福岡市などで拡大。簡便さと低価格に魅力

再生可能エネルギーでつくられた電気に切り替えたいが、どうやって選べばよいか迷っている人に朗報だ。電気の共同購入によって価格の引き下げを図り、切り替えを促すキャンペーンが首都圏や福岡市で行われている。こうしたキャンペーンを行う自治体は増加傾向にある。

再エネ電気を共同購入で安く
首都圏の10都県市や福岡市でも

東京都などでは、2019年から再生可能エネルギーでつくられた電気の共同購入が行われている。「みんなでいっしょに自然の電気(みい電)」というキャンペーンで、住宅や店舗などを対象に参加者を募集する。電気の共同購入で需要の規模を大きくし、電力会社との価格交渉を優位に進める。

参加者にとっては、電気料金の削減が期待できるだけでなく、キャンペーンに参加するだけで再生可能エネルギーによる電気料金プランに切り替えられる簡便さも魅力だ。

こうしたキャンペーンを行う自治体は徐々に増えている。10月22日からの第4回目の募集では、首都圏の10の都県市(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市、栃木県)が実施に踏み切った。また、新たに福岡市も10月28日から同様の共同購入を「EE電」という名称で始めている。

欧米で先行する電気の共同購入
再エネ電気への切替えを簡単に

「みい電」のキャンペーンで、自治体と協力して電気の共同購入を進めるのはアイチューザーという事業者だ。もともと同社はオランダなど欧州でこの取り組みを進めてきており、同社の共同購入によって、これまでに欧米を中心に220万世帯が電力会社を切り替えた。同社は2018年から日本でも事業をスタートした。

多くの消費者にとっては、再生可能エネルギーによる電気に切り替えたいと思っても、どの電力会社や電気料金プランにしたらよいかの判断が難しいだろう。こうした共同購入のキャンペーンは、参加するだけで電気料金の比較や検討がしやすくなるため、再生可能エネルギーの電気料金プランを選ぶ際の課題の解決になると期待される。

DATA

みんなでいっしょに自然の電気
福岡市 【募集中!】再生可能エネルギー由来電気共同購入 EE電(いいでん)について


文:山下幸恵(office SOTO)

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