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FIP制度の収入を試算できる簡易シミュレーター、資源エネルギー庁が公開

資源エネルギー庁は、FIP制度の収入を簡易シミュレーションするツールを公開した。単価や月額といった収入の簡易的な試算ができる。収入が市場価格と連動するFIP制度でのリスクをカバーするビジネスモデルの誕生も期待される。

FIPの収入額をシミュレーション
自社の条件に合わせて試算できる

2022年4月からスタートするFIP制度に備えて、資源エネルギー庁がシミュレーションツールを公表した。2月9日に公表された「FIP制度の簡易シミュレーション」では、参照価格などを踏まえたプレミアムや市場収入の簡易的なシミュレーションができる。

同シミュレーションは、資源エネルギー庁のWEBサイトからエクセルファイルでダウンロードが可能で、発電種別や容量、設備利用率などを設定することで個別のシミュレーションができる。

プレミアムと市場収入は、単価、月額、年額で算出されるが、非化石価値やバランシグコストが反映されていない簡易的なシミュレーションであることに留意する必要がある。

(簡易シミュレーションの一例。出典:資源エネルギー庁『FIP制度の簡易シミュレーション』エクセルファイル)

バランシングも義務化に
新ビジネスでリスクヘッジを

FIP制度では、売電収入が市場価格と連動するため、発電事業者にとっては収支の見通しが立てにくくなると考えられる。また、新たに「バランシング」も義務付けられる。バランシングとは、発電量の計画値と実績値を一致させることだ。FIT制度では特例として免除されていた。

経済産業省は、FIP制度のこうしたリスクをカバーするような新しいビジネスモデルの構築が必要だとしている。FIP制度における価格変動のリスクを、発電事業者ではなく小売電気事業者やアグリゲーター、投資家などが負うことで新たなサービスとするビジネスモデルを示唆している。

(出典:経済産業省 第75回調達価格等算定委員会) 

DATA

資源エネルギー庁「FIP制度の簡易シミュレーション」


文:山下幸恵(office SOTO)

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