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ニプロン、太陽光100%でEV充電ができる蓄電池搭載カーポートを本格展開

電気自動車(EV)の普及に伴い、EV充電に使われる電気の中身が問われている。ニプロンは「ソーラーカーポートEV充電ステーション」で、ゼロカーボン・ドライブへの貢献を目指す。

トップ画像:ニプロンは、スマートエネルギーWeek2022春(2022年3月16~18日、東京ビッグサイト)で、ソーラーカーポートEV充電ステーションを発表し注目を集めた。

ゼロカーボン・ドライブを実現する新機軸

ニプロンの「ソーラーカーポートEV充電ステーション」が、「ゼロカーボン・ドライブ」を実現するソリューションとして注目を集めている。ゼロカーボン・ドライブとは、EVなど電動車の燃料として再生可能エネルギー由来の電力(再エネ電力)を使うことで、走行に伴うCO2排出量をゼロにしていくこと。2021年6月に策定された「地域脱炭素ロードマップ」にも脱炭素の基盤となる重点対策の1つとして盛り込まれるなど、いま国を挙げて推進しようとしている取り組みだ。

ガソリン車をEVに替えるだけでは、ゼロカーボン・ドライブを実現することはできない。EV充電器から供給される電力が、再エネ電力であるかどうかが分からないからだ。電力会社から買う一般的な電気では、再エネの割合はまだまだ低く、ゼロカーボン・ドライブは望めない。

そこで期待されているのが、駐車場でつくった再エネ電力でEV充電ができる「ソーラーカーポートEV充電ステーション」だ。同ステーションは、電力系統に依存しない非連系の太陽光発電自家消費システム。太陽光パネルとEV充電器などに加え「蓄電池」もパッケージされているため、天候や時間の影響を受けず、いつでも再エネ100%の電力で充電することができる。駐車するクルマの台数にもよるが、同システムとEVの組み合わせで、文字通りのゼロカーボン・ドライブを実現することが可能だ。

PVマキシマイザーによる高効率な直流給電

さらに、ニプロン独自の「PVマキシマイザー」により、極めて高効率な直流給電が可能となっている。太陽光パネルでつくった直流の電気を、直流のまま、ロスなくEV充電に回すことができる。

PVマキシマイザーは、いわゆるオプティマイザの一種で、太陽光パネルの発電能力を最大限に引き出すことができる装置。一般に太陽光パネルは、電柱や樹木の影、アレイ向きの不揃い、直列枚数の不揃いなどの要因により、一部ストリングの電圧が低下することがある。PVマキシマイザーは、落ち込んだストリングの電圧を昇圧してストリング間の電圧差をなくし、どのパネルからも最大の発電量を得ることを可能とする。このPVマキシマイザーにより、パネル設置環境に多少難がある駐車場であっても、高効率なソーラーカーポートを構築することができるのだ。

出典:ニプロン

低圧受電で、様々な規模に柔軟に対応

ソーラーカーポートEV充電ステーションは電力系統に依存しないため、災害などにより広域停電が起こっても、太陽光発電や蓄電池からの電気を使い続けることができる。自立インバータを介することでAC出力も可能なので、BCP対策や防災拠点としても機能する。

ニプロンは、同ステーションを小規模パッケージ(太陽電池容量約15kW/蓄電池容量60kWh以下/EV充電20kW×1~3台/駐車スペース5台~)と中規模パッケージ(太陽電池容量約30kW/蓄電池容量180kWh以下/EV充電20kW×3~6台/駐車スペース10台~)を軸に展開する。これを複数組み合わせることで、大規模案件にも柔軟に対応していく方針だ。

なお、悪天候が続くなどして発電量以上の充電が必要になった場合には、電力系統からの電気で補うこともできる。とはいえ、系統からの電力は50kW未満に制御しているため低圧受電が可能となり、高圧受電で求められるキュービクルの設置や電気主任技術者との 契約は不要だ。太陽光発電や蓄電池からの電力を優先利用し、系統からの電力アシストにより、合計50kW以上のEV充電(急速充電や多数同時充電時)にも対応することができる。

「現在、脱炭素先行地域を目指す自治体や、RE100を考える企業様から多数のお問合せをいただいています。当社としては、できるだけ多くの成功事例をつくってゼロカーボン・ドライブを広め、脱炭素社会の実現に貢献していければと考えています」と、ニプロン執行役員GP事業推進本部長の宮﨑謙三氏はいう。

移動の脱炭素化に向けて、ソーラーカーポートEV充電ステーションへの期待は高まるばかりだ。

ニプロン 執行役員GP事業推進本部長 宮﨑謙三氏

取材・文・撮影/廣町公則

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