編集部からのお知らせ

業界人が語る太陽光発電の20年先の未来

固定価格買取制度が法改正となり、投資だけを目的とした業者が淘汰される時代となった。そんな中開催されたSOLAR JOURNAL主催セミナーでは、今後のビジネスに役立つ多くのヒントがあった。当日の様子をレポートする。

去る2016年6月28日、ソーラージャーナルとして初の主催となる「PVJapan2016直前セミナー」を無料開催した。テーマは「20年超の太陽光発電 ―ポストFIT時代のPVビジネスを考える―」。長年、業界の最前線で発展をけん引してきた資源総合システムの一木修代表と日本PVプランナー協会の池田真樹専務理事、そして農林水産省食料産業局再生可能エネルギーグループ長の土橋信昭氏の3名を講師に迎え、100名を越える太陽光発電所に関わる意識の高い企業の代表および担当者が会場を埋め尽くした。

太陽光発電はFITの後押しなどもあり急速に普及したが、一方で海外企業との価格競争で利益がとれず、知識不足による不良施工で現場のトラブルが増えている。そんな中、20年以上の長期安定運用が極めて重要となり、自家消費こそが「真の太陽光発電」につながるものと期待されている。また、太陽光を中心とした再エネ活用で農山漁村を活性化できれば、日本経済の維持発展に寄与することも間違いない。

太陽光発電は決して“曲がり角”ではない。まだスタートラインを切ったばかりなのだ。国の電力供給を支える基幹電源にステップアップできるかどうか重要なターニングポイントを迎えている。

sj_sem20160727_02
資源総合システム 一木 修
35年間業界に身を置いてきた一木氏は、「太陽光は火力や原子力などのおまけ、スーツでいえばポケットチーフくらいの位置付けからスタートした」と独特の言い回しで捉え、海外動向をふまえて「今後はFITに依存しない真の太陽光スマート国家を実現しよう」と訴えた。

sj_sem20160727_03
日本PVプランナー協会 池田真樹
改正FIT法でO&Mの重要性が盛り込まれたことを踏まえて、「PVの知識不足でこれまで施工した現場でトラブルが増えている」と衝撃的な画像を交えて池田氏が説明。長期安定運用のためにも、施工技術のアップだけでなく情報交換などで事業者意識の改革も必要とした。

sj_sem20160727_04
農林水産省 土橋信昭
再エネはあくまで農山漁村活性化の「手段」と捉える。その上で、事業者と地域住民が再エネ導入に当たって意見の食い違いが生じないよう、中立的立場としての行政の活用ができるような「農山漁村活性化法」制定の経緯と仕組みを説明した。

sj_sem20160727_05
ネットワーキング食事会も同日夜に開催。多くの業界関係者が参加し、それぞれ新たなビジネスパートナーと出会う機会となった。

 

SPONSORED COMPANY

sj_sem20160727_06

中国の大手ケーブルメーカー「中利テクノロジーグループ」を親会社に持つテルサンソーラー。世界でも最先端の全自動生産ライン設備·技術をドイツ、日本、イタリア等より導入し、年間生産能力はセル1GW、モジュール1.5GWを誇る。

sj_sem20160727_07

圧巻の6.3GWのモジュール生産能力を備えて今や世界レベルで躍進するジンコソーラー。本年末までに世界最大、利益率がNo. 1のパネルメーカーになると見込まれ、世界大手太陽光発電企業として、業界をけん引していく存在となる。

sj_sem20160727_08

パワコン出荷量10.5GWという2015年世界No.1のファーウェイ。グローバル通信機器メーカーとして、その製造技術を生かし「フュージョン・ソーラー」ソリューションを発表。革新的なコンセプトで、高効率的な発電、スマート化O&Mを実現。

 

次回のセミナーは9月30日(金)に開催決定!

 

※『SOLAR JOURNAL』vol.18 より転載
 

関連記事

2017/05/01 | 編集部からのお知らせ

改正FIT時代を生き抜く PVビジネスの新トレンド

2017/02/06 | 編集部からのお知らせ

FIT新時代の“質”の高い事業とは!?

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 地域の合意形成を伴走支援 再エネ導入の新たなモデルに ~ 宮城県 再生可能エネルギー地域共生促進税条例を施行 ~...
  2. 【申込受付中!】12/10東京開催!「系統用蓄電池ビジネス」セミナー 蓄電所市場で勝ち抜くヒント...
  3. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  4. 【参加受付中!】2025年1月29日(水)「第32回PVビジネスセミナー」
  5. ハンファジャパンが新製品「Re.RISE-G3」を発売!トークショーにヒロミさんが登壇し一日アンバサダーに就任...
  6. 【産総研】世界初となるペロブスカイト太陽電池自動作製システムを開発‼ 開発スピードを飛躍的に向上できる...
  7. 瓦屋根を再現したJackery社の太陽光パネルが2024年度グッドデザイン賞を受賞...
  8. 専門家に聞いた! 日本に「垂直ソーラー」が必要な理由とは?
  9. 第7次エネルギー基本計画、年内に骨子案を固める 脱炭素電源の構成比率が焦点に...
  10. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.51 | ¥0
2024/10/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ