編集部からのお知らせ

FIT太陽光第7回、落札容量1割切る。最低価格は下げ止まりか

2020年度下期に当たる、FIT太陽光第7回入札の結果が公表された。落札価格はもちろんだが、気になるのは落札容量だ。太陽光の入札ではここ最近、容量未達が続いている。入札対象が250kW以上に拡大されて2回目の今回、果たして結果はどうなったのか?

募集容量の1割にも満たず
平均落札価格も微減

固定価格買取(FIT)制度の太陽光第7回入札(2020年度下期)の結果が発表されたのは12月25日。第6回入札では、新型コロナウイルス感染症の影響によりスケジュールが2ヶ月ほど後ろ倒しされた。この影響を考慮し、第7回では、前回入札資格を得たものの落札しなかった案件の再エントリーが特別に認められた。

入札範囲は、2020年度から事業用太陽光250kW以上に拡大された。募集容量も前回と同じく750MW、11.50円/kWhの上限価格も事前非公表のまま実施された。

落札結果は83件で69MWと、募集容量の1割にも満たなかった。最低落札価格は10.48円/kWh、最高価格は11.50円/kWh、加重平均落札価格は11.20円/kWhとなった。

落札容量は前回から大幅減
求められる原因究明と対処

前回の第6回入札では、募集容量750MWに対し落札容量は368MWだった。未達とはいえ募集容量の半分近くは集まっていた。今回の入札件数は92件、78MWだったが、このうち9件、約9MWが落札に至らなかった。中には上限価格以上で応札した案件もあったとみられる。一方、最低落札価格は前回の10.00円/kWhから今回の10.48円/kWhと、下げ止まったようにみえる。(参考『FIT太陽光第6回入札、落札価格は下落傾向。依然として容量未達が課題』)

今回の入札は新型コロナによる影響下での実施だったが、容量未達がより顕著にあらわれる結果となった。募集容量の1割にも達しなかったという結果を受け、原因究明が急がれる。上限価格が適正に設定されているのか、上限価格の非公表という実施方法が適切なのかなど、多くの見直しが迫られる。

DATA

一般社団法人低炭素投資促進機構


文:山下幸恵(office SOTO)

関連記事

2017/06/27 | 編集部からのお知らせ

どうなる、2017年度のFIT価格! 入札制度って?

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【終了】2024年4月23日(火)「第29回PVビジネスセミナー」~ 市場動向/PPA・蓄電池の最適化モデル ~...
  2. 太陽光発電所 銅線ケーブルの盗難被害が相次ぐ 銅の価格上昇が背景に
  3. 【2024年太陽光ビジネス】再エネは「長期安定電源」になる! 事業環境の整備に必須のリパワリング...
  4. 市場運用者・広域機関に聞く、長期脱炭素電源オークションが目指すものとは?...
  5. 【受付中】5/28(火) ケーブル盗難のリアルを知るための「太陽光のリスク管理」セミナー開催...
  6. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  7. 太陽光発電所の盗難被害が急増 外国人グループの犯行か
  8. 【地域共生成功モデル紹介】ゼロカーボンビレッジ創出&市民参加型の取り組み...
  9. 経産省、新電力ビジネスの経過措置「部分供給」の見直し案 オフサイトPPAへの影響は?...
  10. 東京都の2024年度系統用蓄電池導入事業 特高5件、高圧6件を採択予定
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.48 | ¥0
2024/01/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ