太陽光発電

累積導入量TW(テラワット)時代も視野に!? 太陽光市場の現状と今後

2019年の太陽光発電の導入量は、100GW超えは確実だ。過去に実施された入札において選定されたプロジェクトの稼働期限や導入計画の進展などから、105~125GWの新設容量を見込んでいる。資源総合システムの貝塚泉氏が、世界の再エネ情勢を読み解くコラム第4回(前編)。

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今後の太陽光発電の導入量は?

太陽光発電は今後、成長していく見通しだ。その根拠としては、①稼動期限のあるプロジェクトが各国において稼動すること、②2018年下期以降の太陽電池モジュール価格の低下傾向が継続していること、③欧州における最低輸入価格(MIP)の廃止による欧州市場の再拡大、④新興国市場での導入拡大などである。

ただし、中国の導入動向が世界市場に与える影響が大きいため、中国の動向を注視していく必要がある。さらに、2019年4~5月に予定されているインドにおける総選挙の動向も今後のインド市場に影響するために注視が必要である。

図1:世界における年間導入量の推移と2019年の見通し


出典:㈱資源総合システム調べ

太陽光発電は、世界の各地で最安価な電源となっていることから、新設電源としての導入が拡大している。電力需要が増加している地域においては、入札による導入が主流となっており、石油大手をはじめとした大手のエネルギー系企業が、太陽光発電への投資を拡大することも見込まれている。米国を中心にエンドユーザーが再生可能エネルギーを調達する動きが出ていることも太陽光発電世界市場の成長に貢献すると考えられる。

累積導入量
「TW時代」も視野に!?

インド及び米国でセーフガード措置は継続するものの、2018年に太陽電池モジュール価格が大幅に下がったことでその影響は限定的と考えられる。米国における中国への追加制裁の税率が3月に引き上げられ、インバータ製品が影響を受ける可能性もあるが、中国系企業は、一帯一路圏をはじめとした新市場での事業を強化していくものと考えられる。太陽電池モジュールの価格は安値安定が継続し、需給ギャップの継続により上流側では厳しい状況が2018年同様に継続する。

世界における太陽光発電システムの累積導入量は2018年末時点で約504GWとなっている。2019年末までには600GWを超える見込みで、累積導入量TW時代も視野に入ってくる。

一方で、一部の国や地域では系統対策も課題となっており、蓄電池をはじめとしたストレージの活用やIoTを活用したスマートなシステムの運用など、再生可能エネルギーを主力電源として活用するために技術開発や市場・制度の設計が模索されていくものと考えられる。図2には、2019年に予測される世界の太陽光発電市場の重要動向を示す。

図2:2019年の世界における太陽電池市場の動向


出典:㈱資源総合システム調べ

また、導入量トップ3国である、中国、米国、インドの動向についてつぎに記す。

文/資源総合システム 調査事業部 部長 貝塚泉

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